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エッセイのプロムナード  作者: 多谷昇太
エッセイ香港

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プレカリアートとは?

そして、これだけではありません。本来市民の安全を図るべき香港警察組織が、北朝鮮の羅刹化した官憲のようになって、過剰なるデモ制圧をしていることと、恰もこれを補佐するような香港闇界、すなわちヤクザたちの暗躍があるということです。白シャツ隊だか黒シャツ隊だか知りませんが空港で一般人有志を装ってはデモ隊に襲いかかる、あるいは逆にデモ隊に紛れ込んでは店舗を破壊する、火炎瓶を投げる等の悪さをする…などの行為で香港一般市民や世界に向けて、デモへの印象を操作・攪乱するわけです。

 さて以上のような香港に顕著な様相を一言で云い表すとすれば旨い言葉があります。それは「政・官・財・暴のスクエア」ⅤS「立ち上がった、後のない、プレカリアートたち」になると思います。ここにおいて、プレカリアートの前に置いた二つの形容詞が香港独特のもので、これが“世界を代表する”という意味において当該形容詞の妙となることでしょう。どういうことか。以下に記しますが、しかし表題した掲示は単に香港だけのことではなく、いま世界中のあちらこちらで頻発しているデモのその殆どが、およそこのカテゴリー内に入ることでしょう。香港以上にシビアで生死の危険さえ伴っているガザやイラクのそれを始めとして、イエメン、リビア、ヨルダン、エジプト、モロッコ、スーダンなど、アラブの春をルーツとする中近東やアフリカのデモ群があり、内戦にまで至っている国情があります。あるいはモンサント等グローバル企業に抗議して先進各国で一斉に行われた世界同時デモなど、喫緊の違いがありこそすれ、突き詰めればすべてこのカテゴリー内に入ろうかと思います。そのわけを述べ行くに、まずプレカリアートという言葉の定義から掲示せねばなりません。それは「国籍・年齢・婚姻関係に制限されることなく、パートタイマー、アルバイト、フリーター、派遣労働者、契約社員、周辺的正社員、委託労働者、移住労働者、失業者、ニート等を指し、それ加うるに貧困を強いられる零細自営業者や農業従事者等をも含めるもの」とネット辞書に記されています。従来の資本家に対するプロレタリアートをひねったもので、これを一概に云ってしまえば「不安定さを強いられる層」とでも申せましょうか、'90年代以降のアメリカ・グローバリズムの進展にともなって必然的に派生した層だと云えると思います。

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プロムナードが時に歩く(=読む)に堪え難い、恥っさらしな「引越し顛末記」だったりして申しわけありません。不快をもよおした方はここを飛ばされて結構です。以後はできるだけ歩くにまともな道(エッセイ)を敷くつもりですが、しかしこの難所の「引越し顛末記」はあともう一章ほど続ける予定です。
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