第3話 責任転換
山田が態度を改めることはないし、誰も注意をすることはないのだろうが、改善をしてほしい。
「松山さん、プレゼン資料ってどこに保管されましたか?」
柏谷に言われたが、全く知らない資料だった。
「私は、知りませんが。」
「じゃあ、探しください」
「私は、知りませんって言いていますが」
「昨日、山内さんに資料の管理について何か聞いてはいないんですか?」
昨日の出来事を思い出す。ロッカーにほしい資料を引き出して、元に戻したはずだった。
「入口近くのロッカーの中へ、元に戻しました。」
「そうですか」 と言って、柏谷はロッカーの方へ行った。数分して戻って来た。
「すべて戻されたんですよね?」
違いますと言って、昨日、引き出した資料をファイルから抜きだして見せた。
「こちらが欲しかったです。期限があるので、きちんと報告してください」
柏谷の言葉に苛立ちを覚える。なんで、責任転換されないといけないのだろう。
「では、最初からそう言ってください」
柏谷が「そうですか」と不快な声で言った。
「なんで、そんな言い方するんですか?」
「普通ですし、私はあなたの上司ですよ。」
「もう少し人の気持ちを考えて言ってください」
「気持ちですか。分かりました。」
まともに謝ってもくれない。私は間違っていないのに、なんでこんな気分の悪いことをされないといけないのだろう。上司ならもうちょっと配慮する言葉を使うべきだろう。




