第14話 告白
――一方その頃。
「ここですか?貴方が映し出した場所は」
友香里にも見せたその場所は、死体となっていた、人物のところだった。ハクが送ってきた映像から、あの男が殺される場所を特定していた。
「すみません。こちらに来ていただけませんか?」
明日香は、思い出していた。自分の教団には、3つの像のうち、1柱が夢幻の神であることを。あったことがないためなんとも言えないが、この人物が知ってるかもしれないという情報が入っていた。最も、今はもう夢幻の神はもうあの像には宿っていないらしいが。
「ん?ああ、もしかして、三船連合の……明日香さん、ですか?私は、古道です。それで、私に何か、御用ですか」
明日香はハクを肩に乗せながら、相手のことをじっと見ていた。相手に近づき、耳打ちする。
「そうですね……貴方、命を狙われていますよ」
古道は一瞬で狼狽える。それどころか、まるで心当たりがあるようだった。その様子を、明日香は見逃さなかった。
「本当に、何も知らない!」
古道はハッとした表情をした。そうだ……なんで、と決まりが悪そうな顔をする。明日香は考えていた。相手の目的はわからない。もしかしたら教団の敵かもしれない、と。ただ、後で遠藤に相談しなくては、と。
「とりあえず、私の言うことを聞いてくれませんか」
古道は、目を見開きながら、こちらを向く。
「何……?」
「この男に見覚えは?」
こうして、明日香が挨拶する予定であった男の写真を見せる。古道は、ハッとした顔をする。明日香は、何かを確認したいようだった。
「見覚えがあるんですね。でしたら、いい提案があります。我々にご協力して頂けませんか」
古道は少し戸惑いつつも話し始めた。
「明日香さんは有名人。きっと、情報源も確かなんだとは思います。ただ……話したことがばれたらと思うと気が気じゃなくて。その点明日香さんなら安心です。貴方に逆らおうとする人はいないんですから」
明日香は確信した。古道は駒にできると。こうして古道は話し出す。
「僕はただの情報屋で、運び屋でした。僕は、ただ、荷物を運ぶように言われてただけなんです……」
荷物、か。と明日香は冷めた目だった。なんとなく、彼の言いたいことが分かった、というのが大きい。
「その荷物は……そんなに大事な物だったのですか?」
震えながらも、うなづく古道を見つめながら、見定めるような目をして明日香はみていた。
「それは……分からないが、見られてしまったんですよ、別の勢力に。その結果、襲撃されて、それで奪われてしまって」
この男について、夜遅くに明日香は調べておいていた。だからこそ、この話も明日香にとっては筒抜けだった。
「正直、僕は消されるのが怖くて、ずっと逃げていました」
明日香はこれまで集めた情報をもとに考えた。なんでもこの爆弾は、古道を消すためのものらしい話を聞いていた。ただ、それだとハクの未来予知とは異なってしまう点もある、ことを頭の片隅に置いていた。
「とにかく、仲間を呼んでおきましたので。助けが来ると思います」
明日香は、微笑みかけると、古道は、見惚れてしまう。そこへ、助けが来る。
「では、私はこれで」
「ありがとうございます。明日香さん」
こうして、古道は逃げることに成功する。そして、ニュースでは、以下のようなことをやっていた。
「えー、ニュースをお伝えします。今日運行中の船にて爆弾がある、という情報が警察に入ってきたため、運行を中止し、速やかに避難ができるように助けが今現在向かっているところだそうです」
明日香は、ここの船のことか……と聞いていた。やはり仲間が調べたところ黒だったか、と明日香は納得する。友香里を呼んでこないと。
「ハク、これで良かったんでしょう?もう出てきていいですよ」
「ほとんど役に立てていないよ」
「いいんですよ。おかげで全員が助かるんです。これ以上素晴らしい結果はありません」
明日香は含みのある笑みを浮かべていた。ハクは、ただ真っ直ぐ明日香を見つめる。その後、友香里と合流する。ニュースを伝える。
「お母さん!助けの船がくるの!?」
「ええ、そうみたいです。ああ、噂をすれば……では、行きましょう」
「はーい」
こうして、全員は助かった。結局、爆弾を他に仕掛けた人物は、だれか分からなかった。ハクは、これでいいのだろうか、と悩む。そんな様子を見透かした明日香は、テレパシーを送る。『いずれ見つけます、犯人は』と伝え、船の旅は終えた。
今日からストックが切れるまで毎日投稿する予定です。




