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ゴーレムはロボットです。  作者: 山田 ソラ


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第293話 試練の塔・第一の試練突破へ


 数日後。


 改良を重ねたパワードスーツでの飛行訓練、空中戦の連携確認など十分な準備を終えたカイル達は、再び試練の塔へとやって来た。


 天使族の長が、静かに口を開く。

「戻ってきたか」


 カイルは笑顔で頷いた。

「今度は、攻略しに来ました」


 長はふっと静かに微笑む。

「その意気だ」

 

 重厚な扉が、ゆっくりと開く。第一の試練。空中に浮かぶ無数の足場が広がり、その奥から飛行型の魔物たちが一斉に飛び立った。


ギャアアアッ!!


「行くぞ!」カイルの合図とともに、家族全員が翼を広げて空へと舞い上がった。


 前回とは、わけが違う、カイルとミーナはパワードスーツ改を装着している。ブォォォ、と背中の推進装置が唸り、以前とは比べものにならないほど自由に空を駆けていく。


「敵、左上」ミーナが冷静に告げる。


「了解!」カイルは急旋回し、飛行型魔物の背後へ回り込む。一撃。魔物は光の粒となって消えた。


「お兄ちゃん、右!」リーナが叫ぶ。


 ヒカリが氷魔法で敵の進路を塞ぐ、父のディスプレイに【今だ】の文字が浮かぶと同時に、空中で魔物を迎え撃ち、見事に撃破してみせる。


 母は防御魔法を展開し、家族全員を守り続ける。キキが風魔法で魔物の体勢を崩し、その隙をナルサが逃さず攻撃、さらにリヒトが古代魔法で援護に回る。

 

 それでも、飛行型魔物の勢いは衰えない。上下左右、あらゆる方向から次々と襲いかかってくる。


「まだまだ数が多いな!」カイルが声を張る。


「パワードスーツ改により、機動力はほぼ互角です」ミーナが淡々と告げる。「継続戦闘、可能」


 何度も戦闘を繰り返しながら、少しずつ、少しずつ前へ進んでいく。前回なら退却を選んでいたはずの距離を、今は着実に突破していた。


「進めた!」リーナが嬉しそうに声を上げる。


「あと少し」ヒカリも小さく頷いた。


 長い戦いの末、ついに最後の飛行型魔物を倒す。


 静寂が訪れる。その先には、白銀の装飾と古代文字が刻まれた巨大な扉があった。


「第一の試練、最深部を確認しました」ミーナが告げる。


 リヒトがその古代文字に目を通し、静かに読み上げた。

「『試練を越えし者よ、最後の関門へ進め』」


 重厚な扉の前で、カイル達は一度立ち止まり、息を整える。


「ここが……ボス部屋、か」


 父のディスプレイに【気を引き締めろ】の文字。


「焦らず、みんなで無事に帰りましょうね」母が優しく、しかし真剣に言う。


「ここまで来たんだからね」キキが拳を握る。


「今度こそ、勝つわよ」ナルサも頷く。


「頑張る!」リーナ。


「負けない」ヒカリ。


「準備はできています」リヒト。


「全員の状態、良好です」ミーナが最後に確認する。


 カイルは巨大な扉に手をかけ、一度みんなを見回してから言った。「行こう」


 ゆっくりと扉が開いていく。その奥から、圧倒的な魔力が溢れ出した。


 第一の試練、最後の番人がカイル達を静かに待ち受けていた。




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