第244話 機械竜
機械都市・中心部。
そこへ辿り着くまで、本当に長かった。戦闘、また戦闘、さらに戦闘。中ボスクラス、大型機械兵、飛行型機械獣、重装甲機動兵器。数え切れない敵。
しかし、カイルたちは進み続けた。新型護衛ゴーレム、ミーナ、パワードスーツ、家族の連携。その全てを駆使して。
そして、ついに機械都市の中心部へ到着した。
「つ、着いたぁ……」ナルサはその場へ座り込む。
「流石に疲れたわ……」キキも息を吐いた。
父のディスプレイ【到達】。
「おなかすいた!」リーナ。
「同意です」ヒカリ。
緊張感がない。カイルは苦笑した。
しかし、その瞬間。
ゴゴゴゴゴ……
都市全体が揺れた。
「超高出力反応」ミーナが言う。
空気が変わる。都市中央、巨大な広場の中心で地面が割れた。轟音、爆風。そして
現れた。巨大な影。
「……は?」ナルサ。
「嘘でしょ」キキ。
全員が見上げる。
巨大だった。圧倒的だった。黒銀の装甲、鋼鉄の翼、長大な尾。そして三つの首、三つの頭。機械のドラゴン。まるでキングギドラのような姿。しかしさらに巨大で、広場そのものが狭く見える。
「でかーい!」リーナ。
「規格外ですね」ヒカリ。
父のディスプレイ【巨大】。
「中ボスじゃないよね!?」ナルサ。
「当たり前だ」カイル。
ミーナが解析する。
「対象名推定《機械竜》。都市管理防衛兵器、最終防衛個体」
全員、沈黙。
「ラスボスじゃない……」キキ。
「完全にラスボスだよ!」ナルサ。
その瞬間、機械竜の三つの頭が動いた。赤い瞳が侵入者を認識する。
そして、咆哮。
ギャオオオオオオオオオ!!
衝撃波。都市が震える。リーナが耳を押さえ、ヒカリも顔をしかめた。
ミーナが即座に前へ出る。「戦闘開始」
カイルは笑った。疲労はある。しかしここまで来た。逃げる理由はない。
魔力を展開し護衛ゴーレムを起動する。父が大剣を構え、キキが剣を抜き、ナルサが魔法陣を展開し、母が支援準備に入る。リーナとヒカリも構えた。
そしてミーナが静かに言った。「マスター、勝率は低いです」
ニヤリ。
「面白いじゃないか」
その言葉と同時に、機械竜が空へ舞い上がった。




