2/5
モノローグ②
とっっても予想してたよりも遅くなりました⋯⋯
私は、そういうものだと思っていた。
世界は静かで。
人はいつか離れていくもので。
大切なものほど、手の中には残らない。
だから最初から求めなければいい。
そうすれば傷つくこともない。
本気でそう思っていた。
変だとは思わなかった。
それが私の普通だったから。
誰かと話すことも。
誰かと笑うことも。
私には少し遠いものだった。
一人でいるのは嫌いじゃなかった。
むしろ、その方が楽だった。
何も失わなくて済むから。
だからあの頃の私は知らなかった。
自分が見ている世界が、本当に世界の全部だと思っていた。
ただ、それだけだった。
今なら分かる。
あれは世界じゃなかった。
私が、そう思い込んでいただけだった。
次から本文移ります。




