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ネコ  作者: 秋月心文


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6/9

やさしい黒猫だったらしい

 ある日、ネコカフェに行った。


 一番乗りだった。他に誰もいない。

 だけど、私はネコにはさほど好かれない体質だ。

 触れると逃げられてしまう。


 いつものことだ。


 自然に近づくのを待つしかないか……と思っていた。



 やがて、女性の2人組が来店した。


 1人はネコ慣れしているようで、いろんなネコと遊んでいた。

 ネコたちからも、とても楽しんでいる感じが伝わってきた。

 いいなぁ……と思っていた。


 もう1人の女性は、その子に連れられてきたのだろう。

 特にネコと戯れることなく、相方の様子を眺めていた。



 やがて、1匹の黒猫がその子に近づいた。

 そして、その子のズボンの股間にかぶりついた。

 

 は?


 その子は、特に痛がっていなかったので、いわゆる甘噛みというヤツなのだろう。

 その黒猫を優しく追い払っては、黒猫がまたやってくるを繰り返していた。



 ネコカフェを出るとき、それぞれのネコの性格が書いてあるのに気づいた。


 さっきの黒猫は「やさしい子です」と書かれていた。


 なるほど、さっきの子が、どのネコとも触れ合っていなかったので、あの黒猫なりの気づかいだったのだろう。


 しかたない「遊んでやるか」とでも、思っていたのかな?



 私には近寄らないのに、

 初めて来たような人には股間へ一直線。


 ネコの基準は、本当にわからない。


 それにしても、股間はないと思うんだけど……。

 お読みいただき、ありがとうございます!


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