↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ  作者: 秋月心文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
16/19

ネコカフェでの収穫

 初めて行ったネコカフェは、超満員だった。


 ネコが……なら良かったのだが、人が……である。


 初めて来たネコカフェでネコに触れられないことは、珍しくない。

 ネコは初見のお客様を多少なりとも警戒するのだ。


 だけど、その日はネコ慣れした人が多かった。


 ネコは、なぜかネコ慣れした人を見抜く。

 吸い寄せられるように、その人たちの元に向かっていく。


 もしかすると、いわゆる常連さんだったのかもしれない。


 私にできることは、眺めていることくらいだ。


 60分のお金は払ってしまった。

 ならば、せめて時間までは眺めていよう。

 そう心を決めた。


 椅子に座り、少したそがれていた。

 机の上に、ひょこっと子猫が乗った。


 子猫か……

 残念だが、子猫は私の好みではない。

 頭が大きすぎて、なんともアンバランスな気がする。

 ほっとけないという気にはなるが、ガッツリ撫でたり抱き上げたりするのは、壊れそうでとてもできない。


 だから、私はデカいネコが大好きだ。


 ……と話を戻そう。


 目の前の子猫は、とことこと私の方に歩いてきた。

 歩き方も、どことなくぎこちない。

 見ていて「大丈夫か、頑張れ……」などと思ってしまう。


 1歩、また1歩……ゆっくりと。

 私に向かって、ネコまっしぐらである。


 おかげで、私の視線はそのコにくぎ付けになった。


 そして、私の手をくんくんすると、ペロリと舐めた。


 ザラリとする感触ではなかった。

 ペロリだった。


 ということは……


 敵意はない。

 仲良くしたい。


 そういう意味だろう?


 こいつ……。

 人の心の掴み方をわかっていやがる。

 子猫だというのに、とんでもない人たらしだ。


 撫でたい、抱き寄せたいという気にはなるが、子猫はどうにも怖すぎていけない。

 そんなことを考えていると、子猫はどこかにいなくなっていた。


 その日のネコカフェでの収穫は、それだけだった。


 それだけだったのだが、ことのほか満足してネコカフェを出ることができた。

--------------------------------------------

 お読みいただき、ありがとうございます!


 少しでも楽しんでいただけましたら、

 ★や【ブックマーク】で応援していただけると、

 今後の創作活動の励みになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。