↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第4章 魔女と過ごす黄金週間

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
67/190

第66話 宇宙へ向けて、あるいはある末端信者と食事の関係について

 まずは取り敢えず、昨晩の夕食調理の反省事項から。

 食べ盛り20人に対しては、豚こま10キロ使用の寸胴カレーでも勝てない。

 本当は3分の1は残して朝御飯転用の予定だったのに。


 ついでに米も6升ですら足りない。

 生卵10個入り4パックすら、結果的には使い切る。

 パパイヤを20個使ったソムタムを付けても。


 ついでに言うと、福神漬けは1キロパックでも足りない。

 あと牛乳1リットルを3パック飲みきる。

 計算すると色々つじつまが合わない気がするけれど、真実だ。

 今度はカレーの時でも、色々サブのおかずを作ろう。


 さて、今朝は早起きして朝6時に学生会工房に来ている。

 典明の宇宙往還実証模型の試験飛行のためだ。

 僕と典明の他には青葉、修先輩、香緒里先輩、詩織ちゃん先輩、ロビー先輩の魔法工学科直系とルイス先輩。

 本当は来て欲しかった広報班は全滅している。


 広報班全滅の理由は簡単だ。

 広報班は空飛ぶスパゲッティ・モンスター教の敬遠な信者であるジェニー先輩およびソフィー先輩の指導下にある。

 その信奉するスパモン教の教えに『燃えるように愛せ』という一節があるそうだ。


 ジェニー司教はそれを『人間に限らず、全ての物を燃えるように愛せ。愛せず後悔するより愛しすぎて後悔せよ』と介錯、いや解釈している。

 それを食べ物に当てはめると『食べずに後悔するより食べて後悔せよ』という事らしいのだ。

 うちの広報班はこの解釈に忠実に生きている。

 少なくとも保養所での食事の場では。


 どこまで本気かはわからない。

『あらゆるドグマは否定する』のも教義らしいから。

 本家のスパゲッティ・モンスター教とここでの教えは、また少し違うらしいとも聞いた。

 でもジェニー司教によれば『うちは清教徒(ピューリタン)みたいなものれすから、あっちの面倒なのとは関係ないれすよ』とのこと。


 つまりはまあ、自分勝手にそう自称しているだけという気がしないでもない。

 ただ学内というか特区内には、似たような宗派というか分派が他にもいるとのこと。

 というのはともかくとして、


 ただ今回必要になる追跡魔法については、半分死んでいた沙知先輩にかけて貰った。

 あと沙知先輩、半分死んでいる状態だと非常にエロい。

 細身鋭角的な美人(言動除く)が微妙にふにゃっと柔らかくなっていて。


 浴衣もかなり危険な状態だった。

 胸元だの背だの膝上だのチラリズムの見本という感じで。

 あ、余分な事を考えてしまった。


「では、離陸します」


 典明がそう言ってロックを解除。

 昨日と同様試験機はふらっと空中に浮いた後、機首を上に向けて上昇を始める。

 追跡魔法もちゃんと働いているようだ。

 位置と上昇している速度等が感じられる。


「さて、これからどうする」


「一度帰ります。最低でも3時間は戻ってきませんから」


「僕も朝飯作りがありますし」


 ベースを工房にしまって、保養所へと歩いて行く。


「今回の実験飛行の目的は何なのですか?」


「この原理で高度100キロまで往還できる事の確認と、飛行そのもののデータ、そしてプラットフォーム建設の環境の確認です。飛行データや測定データを解析すれば、高度100キロにはどんなベースを作れば良いか、ある程度わかるでしょうから」


「という事はベースの実証模型も作る気だね」


「当然です。まあ補給とかは出来ないから、高度100キロに滞在するのはいいとこ1日程度でしょうけれど」


「それはその後はどうなるですか」


「一応姿勢制御に滑空機能、GPSをつけてあります。上手く行けばここに戻ってきます。でも往還機ほどの性能は無いので、回収できる確率は半々ですね。もう一応図面は引いてはあります。あとは観測データを解析して細部を変える位です」


「楽しみなのです。帰ってくれば色々楽しそうなのです。で、話は変わるけれど朗人、今朝の朝御飯は何なのですか」


「本当は『日本のカレー』は残ったのを朝御飯にするものなんですけれどね。昨晩で全滅したので、今朝は久々の由緒正しい日本の朝御飯を作りますよ。白ご飯に味噌汁、焼き魚やたらこやハムや目玉焼き等を並べて、好きなおかずを自分で取る形式で」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。