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右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第11章 Spring has come……

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第256話 飲んべえ2人とさっぱり系で

 ちょこっとSNSでお願いメールを打っておく。

 修先輩宛だ。

 内容は簡単。


「申し訳ありません。泡盛のそこそこの奴を小瓶1本お願いします。年齢制限で買えません。料理用です」


 そして豚軟骨とか液状でビニル袋に入っているゆし豆腐とか。

 そんな地元系食材を色々買って。

 市場でも買い物をして、17時過ぎに宿へと戻る。


 修先輩はもう帰っていて、そして720ミリの泡盛中瓶が3本並んでいた。

 それぞれ違う銘柄だ。


「すみません、こんなに色々」


「いや、きっと料理に使うだけでは済まなくなると思ってさ」


 残りはのんべえ用、了解です。

 そんな訳で料理に取りかかる。

 まずは今日食べたのと同じ豆腐汁から。


 豚軟骨は今日食べたのと同様にあっさり仕上げ。

 濃厚系が足りないという方用に三枚肉を黒糖と醤油ベースで泡盛使って煮たものも作っておく。

 魔法で高温高圧で煮込んで一気に冷やして圧力も下げきって、そして常圧に戻す。

 そうするとあら不思議、何時間も煮込んだ感じに。


 ゴーヤチャンプルは勿論ポーク缶で。

 沖縄そば用のつゆも仕込んでおいてと。


 今この部屋にいるのは僕、愛希先輩、修先輩の3人。


「修先輩は今日は1人ですか」


「ちょっと1人でぶらぶら散歩したくてね。ここからそのまま国際通りの逆の方へ歩いて行って、博物館とか壺屋通りのあたりをふらふらしていたな」


 微妙に通っぽい観光だ。


「他は由香里姉と翠先輩と香緒里ちゃんが、北谷のアメリカンビレッジかな。朱里先輩と風遊美さんは、言わぬが花とか言いながら消えていったから不明。ジェニーが北米組3人で沖縄のアニメ聖地巡り。OBはそんなところかな」


「ただいまー!」


 言わぬが花のOB2人組がお帰りだ。

 今日はちゃんと歩いて帰ってきているけれど、やっぱり酒臭い。

 そして2人とも、明らかに泡盛が入っている紙袋を下げている。


「早くも一杯やってきたんですか」


 一杯どころじゃ無い感じだけれど。

 2人は玄関からキッチン横を通り、テーブル席に座る。

 微妙に真っ直ぐ座れていないのが酔っ払いの証拠だ。


「真面目な工場見学ですよー。沖縄の伝統産業の」


「平たく言えば、泡盛の工場見学ですわ。試飲付きで」


 うんうん。

 全員で深く納得してしまった。


「そんな訳で胃に優しい食べ物をお願いします」


 うん、今日も風遊美先輩は絶好調で飲んべえモード。

 とりあえずテーブル上にごーやちゃんぷる、ゆし豆腐汁、てびち煮込み、沖縄そば小盛りを出す。


「ごはんがよければ言って下さい」


「飲みの〆にちょうどいいです」


 酔っ払い2人はずるずると食べ始める。


「うーん、何気にこうした方が今の気分です」


 風遊美先輩、そばにゆし豆腐を汁ごと入れる。

 更に上にごーやちゃんぷるを載せてかき混ぜ一気にすする。


「うーむ、なかなか今の気分です」

 あ、朱里先輩と、いつの間にか食卓に着いた愛希先輩が同じ事をし始めたぞ。


「確かにこれ、結構いけるよ。てびちもついでにイン!と」


「飲んだ後の胃にはちょうどいい感じですわ」


 確かに出汁は鰹で同系統だから合うかもしれないけれどさ。

 しかし魔技大魔法医療科が2人とも2日続けて酒ベロベロなんていいのだろうか。

 修先輩が苦笑しつつ口を開く。


「僕らも食べてようか。どうせ今日もきっと宴会だろ」


「そんな気配ですね」


「明日は頑張って早起きするぞ!明日こそ美ら海水族館へ行くんだ!」


 愛希先輩の宣言は実現するだろうか。


 そんな訳で。

 ついでに御飯も用意して。

 そして僕と修先輩も夕食を食べ始めた。

 他はなかなか戻ってこない。

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