~下敷きさし~なぜなに128(いちにっぱ)
オルネッタ「はーい、良い子の皆こんにちはー、なぜなに128はっじまるよー」
SE)パチパチパチパチ
オルネッタ「このコーナーでは、本編で絶対説明しない設定を紹介します。進行役は私、値上がりの奴隷オルネッタと」
マッツェイ「公証人マッツェイ、三十歳です」
フランチェスコ「商人ギルドのフランチェスコだ」
オルネッタ「はい、と言う事で、コピペから始まるこのコーナーも三回目となりました! ここまでコピペです。手抜きですよねー」
マッツェイ「て、天丼は基本だから……」
フランチェスコ「どうでもいいから始めろ」
オルネッタ「えー、手抜きですよ。手抜き。なんで軽く言えちゃうんですか! 元旦那様、手抜き嫌いでしょ?」
フランチェスコ「俺の利益になるものは、な。それ以外は心底どうでもいい」
オルネッタ「流石、金の亡者です」
フランチェスコ「あ゛?」
マッツェイ「睨まない、睨まない。それで今回のテーマは何だい?」
オルネッタ「はい、今回のテーマは、『弓矢』についてです。そう言えば、今まで一回も弓矢が登場してませんね。唯一あった飛び道具がスリングでしたっけ?」
フランチェスコ「本編じゃ、軍や光神教の近衛兵、それに山賊しかいないからな」
オルネッタ「そういう人殺しが仕事の方達の必須アイテムじゃないですか? 遠くから安全に殺せますよ」
マッツェイ「確かにそうだね。そう言われてみれば、飛び道具を持ってない方が不自然に聞こえるよ」
フランチェスコ「その疑問は俺が二十年前に通った」
オルネッタ「やったー、元旦那様と同じです。これでもう馬鹿なんて言われなくてすみます」
フランチェスコ「どういう理屈だ」
オルネッタ「同じ疑問を持つということは、私と元旦那様が同じ高みから物事を見ているショーコに他なりません。つまり、私と元旦那様の知性が同じだと言って過言ではないのです!」
フランチェスコ「過言だ!」
SE)ゴン
オルネッタ「あいたー。うぅぅ、頭叩かないで下さいよ~」
フランチェスコ「馬鹿が馬鹿なことを馬鹿々々しく妄言するからだ」
マッツェイ「まぁまぁ、落ち着いてフランチェスコ。それより、二十年前通った、とはどういう事だい?」
フランチェスコ「言葉のままだ。当時、駆け出しの商人だった俺は、お前達と同じことを考えてだな。大量の弓矢を傭兵に売り込もうとしたんだ」
オルネッタ「それで結果はどうだったんですか?」
フランチェスコ「現在、どこの傭兵も弓矢を使ってない。それが答えだ」
マッツェイ「あー、それはご愁傷様。それで、どうして採用されなかったんだい?」
フランチェスコ「可搬重量と訓練時間とコストだ」
オルネッタ「え?」
フランチェスコ「可搬重量と訓練時間とコストだ」
マッツェイ「あらゆる面で弓矢は使えないと」
フランチェスコ「そう言う事だ」
オルネッタ「それだけじゃ分かりませんよ。もっと詳しい説明を要求します」
フランチェスコ「はぁ、面倒くさいが、馬鹿でも分かるように言ってやる」
オルネッタ「うわーん、また馬鹿にされました」
フランチェスコ「取りあえず前提として、傭兵。軍。近衛兵。全員紋章持ちだ。そして奴らは魔法が使える。遠距離から攻撃は全て魔法で賄えるんだそうだ」
オルネッタ「でも、でも、昔、先輩が紋章持ちのカレシから聞いた話ですと、魔法を使うと疲れるそうですよ。疲れないために、弓矢を使ってもいいんじゃないですか?」
フランチェスコ「それは俺も言った。だが、さっき言った可搬重量と訓練時間とコストの問題で論外だとよ」
マッツェイ「可搬重量。弓矢を装備したら、弓矢を置いておくスペースが必要になるし、余分に持って歩いてたら重いってことだね」
フランチェスコ「そうだ。次に訓練時間、弓矢を訓練してたら、魔法や剣術、槍術の訓練にあてる時間がなくなる。時間も体力も有限だからな」
オルネッタ「それじゃ、最後のコストは、弓矢を買うお金がもったいないってことですか?」
フランチェスコ「それもある。それ以上に手入れにかかる費用が馬鹿にならんそうだ。特に矢は数もって何ぼの代物だ。何百本もの矢を常に使えるように管理維持するのは、金がかかりすぎる」
マッツェイ「なるほど、だから弓矢が戦闘では復旧しないんだね」
フランチェスコ「ああ、魔法の方がより遠くから、より強力に、より静かに攻撃できるらしい」
オルネッタ「へー。ん? 元旦那様、じゃあなんで弓矢が存在するんですか? 誰も使わないなら、廃れていくんじゃないんですか?」
フランチェスコ「村や狩人が使ってる」
マッツェイ「ああ、狩りで使ってるんだね。村の住民や狩人は紋章持ちじゃないから」
フランチェスコ「そうだ。後は貴族様のお遊びだな」
オルネッタ「へー、そういえば貴族も王様も紋章持ちじゃないんですよね」
マッツェイ「建国時は、紋章持ちだったみたいだけど、今は違うね」
フランチェスコ「平和な国で強力な紋章持ちを生み出すのは不可能だし、親殺しなんて誰もやりたかねぇだろ?」
オルネッタ「なんで親殺しなんて話になるんですかっ!」
マッツェイ「紋章持ちの力が、生き物を殺して手に入れるのは知ってるよね」
オルネッタ「はい。そんなの小さな子供でも知ってますよ」
フランチェスコ「だからだ。獣はたいして力を持ってない。力を持ったモンスターは危険すぎる。ドラゴンは一軍が全滅覚悟で特攻しなけりゃ殺せない。竜は……お前、災害を殺すなんてできるわけないだろ」
マッツェイ「結局、効率よく力を手に入れらるのは、魔族か同じ紋章持ちなんだよ。お互い、相手の隙も急所もよく分かってるからね」
オルネッタ「はぁ、そうなんですか」
フランチェスコ「分かってねぇな。つまりだ。戦争でもしなけりゃ、大量の力を手に入れられないんだよ。戦争せずに大量の力を手にれたければ、相手から譲渡しかねぇ」
マッツェイ「紋章持ちが力で統治する国がなくなったのは、それが原因だね。初代国王がどれだけ力を持っていても、二代目はその力を持っていない。二代目が初代を殺して、力を手に入れれば、建国の父を殺した親殺しの王になってしまう」
フランチェスコ「そんな奴を信頼できる奴はいえねぇ。だから、二代目の力を手に入れるために他国へ戦争を吹っ掛ける。治世のために乱世を望むなんて、馬鹿なことが起きたわけだ」
オルネッタ「よく分からないけど、分かりました! とにかく紋章持ちは弓矢を使わないわけですね」
フランチェスコ「なぁ、こいつ馬鹿だろう? これだけ丁寧に説明しても、右から左だ」
マッツェイ「まぁまぁ、おさえて、おさえて。相手はオルネッタなんだよ」
フランチェスコ「それだけ納得できてしまう俺が嫌になる」
オルネッタ「なんかお二人が酷いこと言ってる気がしますが、気にしません。今回のなぜなに128はここまでです。じゃーにー」
マッツェイ「ありがとうございました」
フランチェスコ「次回がないことを祈ってる」
END
作者注)紋章持ちなら誰でも魔法が使え、紋章持ちには誰でもなれるので、弓矢が不遇の地位にいます。魔法が使えなければ、弓矢は強力な武器です。




