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武闘会予選。

ある意味、出来レース。

「これより、『リン=ビスト=シュカ』の番選定大会を開催する。」


 ウォオオオオ-------!!!



 俺は今、闘技場の上で、サルビア女王陛下の大会開始宣言を聞いている。

 因みに、皆は景品席……いや、サルビア女王陛下の席の横に設置しているリン専用の賓客席に座らされていて、それを守るかの様な配置で座っている。

 まあ、これでリンの安全は保障されたと思う。

 大会当日、普通に朝食を食べて身嗜みを整えて、闘技場に皆で行く。

 会場に着いたら、問答無用でリンが国側関係者にドナドナされ、皆はリンの方に就いた。

 1人寂しくなった俺は、関係者に大会出場者である事を伝えて、指示に従い手続きを済ませ、闘技場に立たされて待っていると、ぞろぞろと参加者が闘技場の上に。


 暫く待っていると、闘技場のどう見ても偉い人用の席にサルビア女王陛下が座り、「静粛に!」という声が響く。

 サルビア女王陛下の席の横に設置している被せ物が、取られると中は着飾ったリンが座っている。

 ……バイコウ特有の衣装を着たリンも綺麗だなぁ。


 後、リンにはある意味で気の毒なのだが、今回の参加者で、俺以外で純粋にリンと番に成りたくて参加している奴は1割も居なくて、殆どは、大会に参加して暴れたいだけの奴が大半を占めるらしい。


 さて、取り残された悲哀を誤魔化す(つい)でに状況説明を脳内でナレーションしていると、大会予選第1試合が始まる。

 あ、俺は第1試合に出るから、そのまま闘技場の上で居残り、予選試合開始の合図を待っている。

 因みに、何故、国主催の大会になるかというと、前提として普通にリンが王族の血を引いている事が周知している。

 そして、リンのご両親も大会でルシムさんが優勝して夫婦に為ったものだから、リンは密かに注目を集めていたらしい。

 だから、リンの婚約や結婚を勝手に決めると、最悪暴動が起こる為に大々的にやらないといけないと説明された。


「それでは大会規則を説明します。

 予選試合では、最後の2人になるまで続きます。そして、試合中に相手を四肢欠損や眼球破壊や死亡させた参加者は失格になります。更に、闘技場から落ちた場合も失格になります。それ以外はこの大会の品位を著しく落とさなければ、後は自由です。」


 まあ、眼球破壊が禁則事項に入っている事以外は普通の大会規則だな。

 闘技場の上に居る参加者だが、各々が色々な武器を持っているなぁ。

 クロー(爪)系や剣や槍に、棍棒とか本当に色々だ。

 因みに俺の武器は不殺用武器、別名「木刀」だ。

 こういう場面では重宝している。



 さて、大会規則の説明が終わっていよいよ、第1試合が始まるようだな。


「それでは、予選第1試合を開始します。始め!」


 ウォオオオオ----!!!


 普通の転生系オレツェエエエエエ!!!なら、こういう場面は、否殺傷系広範囲風魔法とかで、全員を場外にしてしまい、関係者を予選枠の残り1人をどうするんだと困らせる場面だが、俺に抜かりは無い。

 その為の木刀だ。

 後は、個別に当たりながら、1人目は一撃防御してドスっ! 2人目は二撃防御してドスっ! 3人目は三撃防御してドスっ! 4人目は一撃防御してドスっ!

 を繰り返した。

 これなら、テンプレを外した上で目立たずに済む。

 完璧な作戦だ。



 大して息を切らさず、汗もかく事無く、俺は第1試合を勝ち予選突破した。


 闘技場を後にすると、璃音が待っていた。


「刹那兄さん。何か連絡事項とか有る?」

「そうだなぁ、とりあえず皆がリンの所に居るから、本人には悪いけど、サルビア女王陛下も序でに安全だな。」

「ふふ。そうだね。他には?」

「後は、一応は闘技場のテンプレには注意してくれ。」

「分かったわ。闘技場のテンプレっていうと、リンの誘拐、サルビア女王陛下の暗殺に因るクーデターかな。」

「後は、皆の誰かが人質にされての俺への八百長だな。」

「分かったわ。一応注意するわ。」

「ああ。頼むな。」

「それにしても刹那兄さん、縛りプレイというか、舐めプが凄いね。」

「仕方無いだろ。でも、一応は真面目にやったぞ。」

「まあ、そうだよね。指輪はもう5段階目なんでしょう?」

「まあな。しんどいが結構楽しいぞ。まるで、重くて黒い内着を着た当時尻尾が無い誰かさんの気分が味わえて。」

「何かいいなぁ。今の所は4段階目なのがセレンとレイカ、3段階目がランとリーナ。残りはまだ私も含めて2段階目。」

「こればっかりはな。」

「分かっているわ。じゃあ、私、行くね。」

「気を付けてな。」



 璃音と話している間に、第2予選試合が終わったみたいだな。


 ん!?

 今、目の端で何か捉えたぞ。

 時間もまだ有るし、行ってみるか。



 如何にも密談する為みたいな所に辿り着くと、怪しい2人組が居たから気配遮断とかして、聞く耳立てていると、


「準備は出来ているか?」

「問題無い。」

「分かった。では予定通りに事を進めておく。」

「分かっているな。失敗は許されんぞ!」

「当然だ! そちらも抜かるなよ!」

「それこそ、当然だ!」


 2人組は話し終わると別々に離れて行った。


「あら~。キナ臭くなって来たぞ。」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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