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貴方は誰?

コア・ルームに居たのは?

 俺達は、エリア・ボスが居る部屋に突入した!


 部屋の規模はかなり広い。

 後ろの扉が閉まり、前方から、黒い霧が発生して、暫く経つとそこには、部屋の7割を占める様々な魔物が各30匹以上居た。


 ゴブリン、オーク、コボルト、リザードマン、ボア、ウルフ、スネーク、魔猿型、イーグル、バット。


「皆! 此処に来て、低級の魔物だ。逆に怪しい。極力魔法を使わずに、消耗に気をつけろ!!」

「はい!」×9


 ……おかしい。

 倒した魔物の死体が残ったままだ。

 普通は、大量に魔物を出す部屋だと、死体は時間が経てば消える筈だ。


 俺達は、警戒しながらも、魔物を全て倒した。

 これで、終わりかと思っていると、死体が同じ種族で引っ付き合い、先程の半数になった。

 同時に上位種族になって!


 ゴブリンがハイ・ゴブリンになった。

 他の種族も同様だ!


「皆! 連戦だ!!」


 全滅から上位種族に復活を繰り返し、途中からは、何種類かが混ざりキメラ等も出て来た。


 俺達は警戒しながらも、魔物を全滅していった。

 最終的には倒した魔物は、「ゴブリン・エンペラー、ワーウルフ・キング、オーク・エンペラー、レッサー・ドラゴン、キメラ・ロード、レッサー・ケルベロス」だった。


 これは、普通の冒険者だと無理ゲーだ。

 俺達だからこそ、攻略出来たと言える。

 どんな存在がダンジョン・マスターになっている!?


 俺達は、ドロップアイテムと宝箱の中身を回収した。

 手に入れた物は後で、吟味するとして、部屋の奥の扉が開いた。


「皆。行こう!」

「はい。」×9


 扉をくぐると、マネキンを彷彿させるオートマタが俺達を出迎えた。


「攻略おめでとうございます。主がお待ちしておりますので、ご案内致します。」


「……セツナ様。」

「大丈夫だ。案内をお願いします。……ええと」

「申し訳ありません。自己紹介がまだでした。私の名は『ミチヌシ』と申します。」

「……刹那兄さん。」

「分かっている。」


 俺達は、「ミチヌシ」の案内で、螺旋階段を下って行くと、どうやら終点の様だ。

 ミチヌシの向こうを見ると、扉が有る。

「此方にどうぞ。」


 俺達が扉を通ると、俺とリオンには懐かしい風景が目に飛び込んだ。

 古き良き純粋な日本庭園と家屋が在った。


「派手さは有りませんが、何と言う重厚な屋敷でしょう!!」

「何か凄いー。」

「……璃音。」

「間違い無く、マスターは『日本人』ね。」


 ミチヌシは先に家屋に上がり、作法を伝える。


「皆様。此処からは、靴を脱いで下さい。」


 俺とリオンは率先して行動に移す事で、ミチヌシの言っている事を伝えた。


 皆も、「俺とリオン」が率先して行動する事で、何かを察している様だ。


「此方の部屋になります。」


 俺は目の前の「障子(・・)」を横に動かして開ける。


「ほう。開け方をご存知か。長い年月の中で廃れてしまい、今や誰も知らないかと思ったが。」

「貴方がこのダンジョンのマスターか?」

「如何にも。ここのダンジョン・マスターだ。」

「自己紹介をしたい。代表として俺が名乗ろう。俺は冒険者のセツナだ。」

「ならば、此方も名乗るのが筋だな。私の名は『クオン』だ。」

「叔父様!」

「ん!?」

「叔父様。私です。リーナです!」

「おお。リーナか! 息災か?」

「私は元気です。それよりも、行方不明になって、今まで何処で何をしていたのですか? しかも、ダンジョン・マスターになっていたなんて!?」

「落ち着け、リーナ。」

「父から聞きました。17年前に突然居なくなり、5年前にふらっと帰って来て1年程居たと思ったら、また行方不明になったって。どういう事ですか?」

「実は、17年前に黄金の輝きを持つ女性と出逢って、夫婦の誓いを建てたんだが、居なくなってな。探しておったのだが、ある日に主の使いと名乗る者が現れて、『主は今、臥せている。出会える様になったら知らせる』と言ってきたのだ。手掛かりが無かったから、その言葉を信じて国に帰った。」

「叔父様、それで?」

「1年程待っていたら、再び、主の使いが現れて、『主は人族に有らず、元通りになるには数百年掛かる。諦めよ。』と言われてな。」

「諦めきれずに何か無いかと、古い文献を洗っていると、ダンジョン・マスターに成れば、永遠の命が手に入ると書いてあって、ダンジョン・マスターに成る為の旅を始めた訳だ。」

「それで、叔父様は見事ダンジョン・マスターになって此処に居ると?」

「そうだ。」

「それならそれで、知らせの1つぐらい寄越せ無かったんですか?」

「うむ。此処での生活が気にいって、すっかり忘れていた。」

「叔父様ー!!」

「落ち着け、リーナ!」

「……セツナ君。」

「1つ、質問しても宜しいでしょうか?」

「構わないぞ。」

「では、その黄金の輝きを持つ女性には、『パイリ』と言う侍女が側に居て仕えていませんでしたか?」

「そういえば、その様な侍女が居た。」

「確定ね、刹那兄さん。」

「まあ、裏はまだ有るだろうけど、自己紹介が必要かな。」

「先程済ませただろう?」

「いえ、貴方を知った以上は、改めてする必要が有ります。」

「どういう意味だ?」

「俺の名は『セツナ』で、俺の母親は龍宝公主セレス=アウレイムです。その侍女がパイリです。」

「え!?」

「つまり、貴方が言う黄金の輝きを持つ女性が俺の母親です。」

「……つまり、君は私の息子か!?」




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