007―7 7回目の憑依 ~孔伷さん、ついに中華全土を統一する?~
―― 189年1月 春 ――
――アンドゥ……。
なんだ……?
――アンドゥアンドゥ…………。
ぐ、体が動かない! なんか声が近づいて――
――ハァハァ……これが孔伷オキャンティン。じゅるり、オキャンチョメンスゥ!
うわああああああ! 重たい何かが! のしかかる……!
「来るなあああ! はっ!? な、何だったんだ?」
「我が君、どうなさいましたッ!?」
「おお、荀彧先生ッ! いまクリーチャーに襲われる夢を見たんだ、これは何か嫌な予感がするぞ……。うん、城下に怪しい者がいるはずだ。民を1人ずつ調べろ!」
「はい? 正気ですか? そのようなことをされてはなりません。この荀彧の言うことに間違いはありませんよ」
「そういうのいいから、頼む!」
しぶしぶ荀彧先生が引き下がってくれた。
――城下に怪しい者はいなかった……。梓童の民忠が5下がってる。
なにこれ酷い。でも怖かったのは事実、股間に大量の汗が……。
◇
「我が君、評定を行いましょう。各担当官の意見に耳を傾けてください」
太史慈の修行で目標達成!登用成功が評価されて名声が533に上昇。
張魯が梓童のお城改修工事で防御力100上げたい、呂布将軍が何進領地の下弁を取れ、曹操は劉琦をスカウト、劉豹は呉で住民反乱を起こそう、それと新たに評定に入ってきたのが外交担当の沮授。公孫瓚と共同研究で戦車を作れという。
劉琦の忠誠は88、無理ではないか。とも思いつつ――
「曹操殿の意見を採用する」
はい、解散。この辺りからスカウトの前に計略で君主下げ攻撃を混ぜていく。
――名声上げ、人材募集、内政時々戦争の日々で3年が経った。
◇◇◇
―― 192年1月 春 ――
「「「「おおおお……」」」」
しゃなり、しゃなりと艶やかな着物に派手な簪、つんとした鼻に切れ長の目、ぷくっとした唇に小さな顔、露出した肌は白く眩しい――
「孔伷様、お初にお目にかかります……貂蝉と申します」
落ち目の何進を見限って、絶世の美女が孔伷陣営に入ってきた!
みんなそわそわ、嫉妬の炎に焼かれたクリーチャーが大暴れする中、挙動不審な男が1人。
「な、なんと美しい……!」
ごくりと唾を飲み込み、瞳にハートマークを宿した――呂布将軍!
「ははは! 呂布将軍、貂蝉を見すぎだ」
「あ、いやそんな……」
「やだもう恥ずかしい……」
顔を真っ赤にしながら頭をかく呂布将軍と、袖で顔を隠す所作も可愛い貂蝉。まさの美女と野獣。
「「「「わははははは!」」」」
もう照れる感じが計算可愛い! 孔伷さん、伸びきった鼻の下をさっさとたたみなさい!
「……あれが天下に名高い貂蝉か、俺様の物にするには――」
なんか去り際に呂布将軍が何か呟いてたけど、貂蝉の魅力の一つひとつをチェックするのに必死で特に気にもしなかった。
――7月、洛陽から天子の使者様が成都にやってきた。
「孔伷様、天子より勅使が参っております」
ええ、何用でせうか?
永安が凶作だから巡察したいんだけど。
「天子よりの勅詔にございます。どうぞお読みあれ」
偉そうな使者様だな、上座も譲らないといけないし!
「そなたと何進との長きわたる抗争のため民も苦しんでいるようである。いかがであろう、ここは双方とも矛を収め盟約を結んではくれぬか?」
小窓に出てるのが献帝か、まだまだお子様だな。この文面を見る限り、誰か代理で書いてるんだろうな。
同盟30ヶ月か、まあ別に問題はない。なんせ仮想敵は孫堅だし。
「かしこまりました。過去の恨みは忘れ、何進と結ぶことといたしまする」
これでいいだろ?
永安でお米配り、公孫瓚下げキャンペーンで趙雲の忠誠88。これからも計略で公孫瓚下げキャンしていこう。
また年が明ける。公孫瓚下げキャンの成果は――
「それがしのような武骨者をそこまで……、男冥利に尽きるというもの」
荀彧先生がついに趙雲を口説き落とした!
◇◇◇
―― 193年1月 春 ――
趙雲に六韜の書をプレゼントして軍師趙雲にクラスアップ! 兵士2万配備で呂布将軍に並ぶ有能将軍が誕生した。
――7月、またまた洛陽から天子の使者様が成都にやってきた。
「孔伷様、天子より勅使が参っております」
えぇ……もうくんなよ。でも素っ気なくすると名声に傷が入る。
「天子よりの勅詔にございます。どうぞお読みあれ」
相変わらず偉そうな使者様だ。
「そなたと孫堅との長きわたる抗争のため民も苦しんでいるようである。いかがであろう、ここは双方とも矛を収め盟約を結んではくれぬか?」
同盟24ヶ月、何進が18ヶ月で敵は張角しかいなくなってしまった……。
「かしこまりましたぁ。過去の恨みは忘れー、孫堅と仲良くしますー」
ふて腐れて棒読み対応してしまった。傀儡の天子君、境遇は同情するけどマジで邪魔です。
時が流れる――
◇◇◇
―― 194年7月 秋 ――
『世に聞こえし張角、今ここに散らん……』
ぐは! あいつ死にやがった! え、この場合って俺にかかってる術ってどうなるの?
配下にして俺の術を解除させたかったんだけど。フォースの力どうしたよ! 張宝にも出来るのか? 疑問が次々と生まれるけど誰も答えてくれない。
しかも――
「天子より内密…」
また来たよ天子様。暇なのか?
「……この件はご内密に」
あれ、いつもと違う話の切り口。
「現在、漢室の窮乏著しく衰退の一途をたどるばかりである。そこで、金8180を朝廷に納めてはくれぬか?」
かつあげ! ん?
お金を受け取った使者が帰ったあと、一枚の紙が落ちていた。使者の口上の際に落ちたのか?
『とてもつらい』
なんかごめんね。
とりあえず張角から張宝に世代交代したし、武将取りにいこう。
◇◇◇
――196年1月~
中華の覇権を争う戦いは同盟期間の切れた何進から脱落し、ついに張宝、孫堅、孔伷の三国時代に突入した。一応、劉璋と公孫瓚も北の領地一つを守ってるけど敵ではない。洛陽入りも果たして、献帝もちゃんと保護できた。
翌年には張宝を中原で捕らえ、そのまた翌年頃には地方君主2名をさくっと降し、孫堅と2強になる。もちろん、その間もスター武将や有名軍師を次々と配下にしていった。
「司馬懿仲達と申します。以後、お見知りおきを――」
噂では首を180度後ろに回せるらしい。……一度、酒宴の席で見せてもらったときは気持ち悪くてド滑りして以来、荀彧のサブ軍師扱いでそんなに重用はしていない。
まあ、そんなこんなで諸葛亮孔明も徐庶も在野に埋もれて会えないまま時が過ぎていく。
◇◇◇
―― 200年1月 春 ――
「孔伷様、急使が悲報を告げております。建寧の陶謙が死亡したそうです」
陶謙……あ! 陶謙か、建寧の開発を任せたままずっと忘れていた。思い返せば陶謙が荀攸を引っ張ってきてくれたのが孔伷飛躍のきっかけだったわけだし、もう少し待遇を良くしてあげれば良かったか。……刺客を放ってきた疑惑が晴れずどうしても近くに置きたくなかったんだ、すまん。
「金に糸目をつけない。盛大に弔ってくれ、彼がいなければ今のわしはいない……」
肩を落としてしょぼぼぼーん。
「孔伷様……」
うん、内心はさておきポーズは取っておかないとね。
陶謙の葬儀も終わり、洛陽の城中を歩いているときのこと。
「孔伷様ァ、荀彧様が内密に……キャッ、お話があるですって。ちょっと失礼するわねん! あ、よいしょっと!」
「おい! 離せッ! 誰かもがぁ――」
「ちょっとだけ、ちょっとだけだから我慢してェ!」
いきなり背後から漢文に抱きかかえられてしまった。大声を出そうにも口を塞がれてしまうし、中華統一を目前にして孔伷の貞操がヤバい! 荀彧って聞こえたけど、アイツの仕業なのか? ずっと軍師してたじゃん! 何の怨みが!?
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