006―7 6回目の憑依 ~つまるところ神なんていない~
―― 185年1月 春 ――
あっという間の1年だった……。
『各地で住民反乱が起こっています』
『成都をはじめとする4都市の住民が圧政に立ち上がったようです』
おうふ! 成都、江陵……。金で解決するしかない。
太守不在の江陵がぼろぼろになってしまった! 名声292……もう心折れそう。
「孔伷様、ご命令を――」
「厳顔殿を江陵太守に任命する。ついでに褒美を与える」
「なんと、それがしのために……。命をかけて我が君のために働きます」
そこはマジでお願いしますね?
ラスト1の命令は、続いて張角軍に実益を兼ねた嫌がらせを……。
「帰れ! 下郎に力を貸す気などない」
陳珪先生、こんな下郎でごめんなさい。スカウト失敗。
◇◇◇
―― 185年2月 春 ――
「孔伷様、ご命令を――」
「江陵の厳顔殿に巡察をさせよう」
民忠が33はさすがに不味い!
「――しっかし、狭い土地だよなあ! この土地で何を作れって言うんだよ……」
「本当だよ! それなのに孔伷様は内政をぜんぜん行ってくれないよ」
不満しか出てない。
「どうやら開発に問題があるようでございます。開発を重視せねば……また反乱が」
いやぼそっと最後に不穏な呟き! そして何も変わらない……。
陳珪先生に荀彧チャレンジに行ってもらうが結果は……。
さて気を取り直して最後の命令で、永安の巡察に行こう。(荀彧チャレンジには触れない)
前回同じく訓練場で兵士に戦術指導。
「――つまり、AをX地点に誘い出したとき、鬨の声を聞いたBが川の堰を切るのだ。するとCの部隊はY地点において水浸し……」
めちゃくちゃ早口で、戦術指導してる。前回の人気っぷりに気を良くした孔伷さん、のりのりで説明。
「……分からないことが分かりました」
孔伷さんの悪い癖が出て効果はなし。小窓で孔伷さんが『なんで分かんないかなぁ?』って首を捻ってるけど、孔伷さんの教え方は相手がある程度知識がないと伝わりにくいのよ! マジ反省しなさい。
◇◇◇
―― 185年3月 春 ――
『江州の民が噂をしているようです』
「江州でももっと市場規模を拡大してほしい。例えば道一つ造るだけでも街に活気が出ると思うんだけどな」
顎回り髭の頭の切れる若者の言葉が胸に刺さる。でも厳顔は軍事担当だから……何もしてあげられない。
「孔伷様、ご命令を――」
成都にいる糜竺君に内政、江州と永安で巡察でフィニッシュ!
『孔伷に伏兵の能力が備わりました』
いや……どのタイミングで!?
◇◇◇
―― 185年4月 夏 ――
『各地で住民反乱が起こっています』
ああ、江陵の民が金を無心してきた……金6800も。
そして陳珪先生が病気になってしまった! 日頃から無理させてごめんなさい。
「孔伷様、ご命令を――」
「もう巡察しまくるしかない……」
永安にて荷車が壊れて困っている老人と出会う。主導権を孔伷さんに渡して修理を試みる。が、直せず!
成都の巡察ではお米配り。
最後は江陵で募兵する。3600人も集まってくれたのは厳顔の人気が高いから。
◇◇◇
―― 185年5月 夏 ――
「ふう、死ぬかと思いました……」
俺もです。貴重なヘッドハンターの陳珪先生の復帰、とりあえず1ヶ月休んだら回復してくれた。
江陵で募兵、厳顔の部隊を6800人に増員。一方、成都で巡察していた呂布将軍が出会ったのは――
「賊ども、弟を殺しやがって……。呂布様、どうか弟の敵を討ってくださいませ!」
街に賊が出現しているらしい。治安悪くてすまん。呂布将軍に退治してもらおう。
「ここが賊のアジトか! うおおおおお!」
「ひい! なんだてめぇは!? 1人で俺らをやれると思ったら大間違いだぜ! 野郎ども、やっちまえッ!」
――ドッカーンッ!(比喩表現)
「少々手こずりましたが、片付けてまいった。これが首領の首だ」
「おお! 弟の敵を……。ありがとう、ありがとうございましたッ!!」
涙ながらに頭を垂れる被害者さん。この事は成都外にも広まって呂布将軍を英雄視する人が増えたとかなんとか。
嬉しいけど、元々は漢王朝の乱れから賊に落ちた人たちと思うとちょっと複雑……。
陳珪先生のところに快気祝いのお酒を届けて今月の命令書は溶けた。
◇◇◇
―― 185年6月 夏 ――
「孔伷様、ご命令を――」
漢文の命令コールまで何事もないことにすごくほっとする。
さて、今月は張角軍の沮授が忠誠82でくすぶっているのを発見、病み上がりの陳珪先生にまた頑張ってもらおう。
「城下で貴殿の噂を――」
ダメだ。名声が低いのがもしかしたら原因の一つな気がする。もうひたすら民忠上げしかないのか。
永安の巡察、成都の開発で6月も終わる。
◇◇◇
―― 185年7月 夏 ――
『何進軍が永安へ攻めこみました』
ふわっと!? 本軍9万、後続3万……。やらかした! 江陵の厳顔が分断されてしまった。
呂布将軍が来るまでの10日間が勝負か。
◇
―― 永安の戦い ――
【1日目】
自軍兵力1部隊1万8318、対する何進軍の兵力は7部隊9万1500。
戦場はほぼ山、山の中に城が2つ、川の近くに1つ。孔伷は川の近くの城に布陣。何進軍は山岳でも早く動ける【長蛇】持ちが多い。短期決戦の構えか。
天候は晴れ。
とりあえず兵士たちを激励しておこう。
「恐れるな、迷いを断ち切れ! 勝利のみを信じるのだ!」
――うおおおおおおッ!
士気だけは100。
何進軍は一気に南下してきた。程昱がもう目の前まで迫ってきたよ。長蛇、早すぎ問題。
【2日目】
「わはは、燃えろー、燃えろー!!」
孔伷さん放火! これで正面攻撃を防いだ。
「城の東側へ回り込め!」
「では、わしらは西側から攻めるぞ」
と思ったら、両サイドに程昱、朱儁が回り込んで攻撃。
兵士4000ほど戦線復帰は無理になる。
【3日目】
天候が急変して雨に。山の天気は変わりやすい……せっかくの火が。
陣形を負傷兵が治療できる“+の形”の生者の陣に変更。……これ持つかね?
「「「「せーのっ!」」」」
四方を囲まれてふるぼっこ。兵士数が一時的に1800人に……。
【4日目】
負傷兵を治療しまくって、部隊は3300人。このままではもう終わる。
厳顔との連携が途切れるのは痛いけど、ここまでか……。
「こうなったら全員退却だ!」
こそこそと夜陰に乗じて――
「そこの部隊、止まれッ! わしは何進軍の朱儁だ、所属を言えッ!」
……見つかった。小窓の中ではすでに死装束に着替え終わった孔伷さんが神妙な顔をしている。気が早い!
「見つかってしまったか……。朱儁殿、お初にお目にかかるわしは孔伷だ」
「夜陰に紛れてこそこそと鼠のように逃げるとはな……」
もう何を言われようとも……。ここでやることは1つだけ――
「どうかお見逃しを! 命だけはなんとかぁ!! チュー!」
ジャパニーズ土下座、これしかないッ!!
「……貴様、それでも天下泰平を目指した君主なのか?」
「君主だからこそ! 生きてなんぼなんじゃあ、頼む!」
「……どうか孔伷様にご慈悲を」
「お願いします!」
「そんなに悪い奴じゃないんです! 口が臭いだけなんです!」
「どうか我らを見逃してください!!」
……漢武たち。一緒に土下座ってくれた! でも1人、無礼者がいるぞ。
「……なんだコイツらは。ん? そこの武官、お前が持っているのは――」
朱儁の目に止まったのは、漢武とその隣の武官にそれぞれ持たせていた双鉄戟と鉄脊蛇矛だった。――チャンス!
「朱儁将軍、これらの武具はわしが捕まれば何進殿に献上せねばなりますまい。しかーしッ! 今、この場でわしを見逃すのならばこれらの武具は貴殿の物ですぞぉ!!」
もしこのまま他の何進軍に捕まったりしたらペラペラ話すからな! 賄賂に近い命乞い、頼む! まだ死ねないッ!! 生きる道があるのなら――
「ふん! ……それを置いて早く行け。ああ、江陵方面はわしが捜索担当だったな……」
つまり江州方面は別の部隊がいらっしゃると……。糜竺、呂布、陳珪とはここでお別れなのか? 民忠が一番悪い江陵に行くしかないと。
まあ厳顔はいるし、空白地も荊州ならまだまだある。
――こうしてアイテムを剥がされた孔伷は、泣く泣く江陵に落ち延びることになった。
◇
「孔伷様、ご命令を――」
命令書はまだ3つ。永安を見ると、朱儁、盧植、程昱の部隊約4万6000が駐屯している。
こちらの出来ることは、江陵だけかと思いきや、敵領地を越えての移動が出来ないだけで、それ以外の指示は漢一族の諜報の人が頑張ってくれるらしい。
てことで、呂布将軍を江州に移動させて江陵の孔伷らで永安奪還作戦を考えよう。
「孔伷様、蔡和殿が面会を――」
「失礼、孔伷殿! 本日は孔伷殿に絶好の儲け話があってな?」
漢文をぐいっと押しのけて入って、開口一番に言うことがそれか。
その後も盧江に貯め込んだ物資を襲撃したいのなんの。蔡和は呂曠と同じむじなだった。
「帰れッ!」
「ふん、後悔するなよ……」
なんちゅう嫌な奴だ! はあ、気を取り直して指示を飛ばす。
呂布将軍の移動、江陵で募兵と再編成。陳珪先生には江州の巡察をお願いする。巡察の効果は……なかった!
どうやら内政官を選ばないと民の不満を解消しにくいらしい、また一つ学習した。
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