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寝覚めに慈しみの花


 ゆるゆるとまぶたを開くと、寝床から望む空が明るく………は、全然なっていなかった‥‥‥


 真っ黒ってわけじゃないけど、まぁいいとこ群青色。窓から見える木の、せいぜい輪郭くらいは解るくらい。



………ん‥‥あれ? 自分いつの間に寝ちゃったんだろ‥‥?

 確か…… トイヴォネンさんに渡す物の瓶詰めを終わらせて‥‥‥

 ちょっと うつらうつらしてきたから椅子に‥‥‥ あっ ここか。

 んで、寝こけた自分を じいちゃんが運んでくれたのかな? 寝床まで。

 ごめんね~じいちゃん。そして ありがと。



……しかし、変な時間に目が冴えちゃったなぁ‥‥さて、どうするか……



………うん、朝ご飯でも作るか。



 え~と‥昨日じいちゃん飲んでるだろうから、スルスルっと入るやつがいいかなぁ、二日酔いまでいってなかったら魔法で体調戻してないだろうし。 となると‥‥‥



‥‥‥もり蕎麦かお茶漬けってとこがいいかな‥‥?



 さて、どっちを作る…… いや、両方作れる様にしとこうか。あぶれた方はお昼にすればいいや。


 さて、ローソクローソクっと‥‥


……………………



…………うん、あっさり終わった。


 蕎麦はもう後 茹でるだけ。

 お茶漬けの方はカツブシ代わりの乾燥肉の出汁と 昆布代わりの干しといた枝豆の莢の出汁を煮出してホイOK。 後は雑穀飯を、時間を見計らって炊いて、これまた干しといたアザミをお茶代わりに煮だす準備をしておけば大丈夫だね。

 塩で味を整えるのは最後に。

 なんとなれば、アザミ茶入れないで出汁茶漬けって手もあるし。



……あっそうだ‥‥雪室に木綿豆腐が余ってるんだった。それでもなんか‥‥‥



‥‥‥あっ‥‥蕎麦‥‥‥ キツネ蕎麦‥‥‥



 そうだ、考えてみたらまだ作ったこと無いね。

 


 ‥‥甘辛いお汁をジュワッと含んだ ジューシーなお揚げさん‥‥‥



 う~~ん考えてたら辛抱たまらんくなってきた!



 とにかく揚げよう揚げよう!! お豆腐七変化!!



 先ずは木綿豆腐を薄く切りましてっと、日持ちするだろうから 多めに作っとこっと……

 そしてそれらを、箸を簀の子状に並べた上に乗せていってっと………

 んで、魔法でスッポリ覆って……


 それからその覆いを‥‥‥ギュ~~ッと無理やり広げる!!!


 理屈は前世の真空引き!! さすれば見事に中は負圧に!

 お豆腐からは、ドンドン出ますよ水分が!!


 ハイッ! 豆腐の水切り一丁上がり!!


‥‥っと アレっ? ちょっとやりすぎちゃったかな‥‥? なんかちょっと強めのモサッと感が‥‥

 ‥‥まぁ、まんま食べるわけじゃなし。しみしみにするんだし、大丈夫‥‥かな?

 この方法、加減が難しいなぁ‥‥‥



 ではではカマドにお鍋をドンッ、油を張ったらさっきの豆腐を入れて、焚付たきつけ々々っと………


………そろそろいいかな? 油の上に手の平をかざして‥‥ うんっ、ゆら~~っとあったかい感じになってきたっ。 んじゃあ カマドの薪をいい感じにならして遠火の弱火にして、天プラだったら絶対アウトな超低い温度で ジックリしっかり揚げていってっと………


 よしよし少~し色が付いてきましたよっと。 ここからコマメに返して行けば……… うん、段々うにょ~んというか プク~っというか、膨らむ様に伸びてきたっ‥‥というか予想より早い!? おまけに気持ちおっきい様なっ?

 何で? やり過ぎ風味の水切りのせい??


 いや考察は後っ とにかく仕上げに移りましょ! 今度は薪を寄せて高くして 近火の強火にっと‥‥



 わっと油温が上がったら少~し待って……よっしOK速やかに取り上げっ!



 完成~~‥‥っと‥なんかちょっと固い‥と言うか シッカリしてるなぁ‥‥‥ 何が理由だろ?


………う~ん‥‥‥元の豆腐がギュッとし過ぎてた‥‥かな? 水切りのし過ぎ? ……いや、普通の木綿豆腐じゃそもそも密度がありすぎたのかなぁ‥‥今度 豆乳薄めで作って試してみよっと‥‥



 ではでは小鍋でお湯を沸かして、そこにお揚げをポンと入れて油抜きっと。

 その横のお鍋に 先のお出汁をちょいと拝借して、お醤油と水飴、味醂‥‥はないから、甘めなグズベリーワインをちょろっと。


 さ~て、お揚げの油の抜けたのを入れてクラクラ煮込んで……… うんっ! お揚げの仕込みも多分いいでしよっ!

 後は、じいちゃんが起きてきてからっ!



 さて‥まだまだお外は夜風味。 二度寝するほど眠くもないし、もうちょっと何か作ろっかなぁ~


よ~しこれから年越し蕎麦だ~~


皆様どうぞよいお年を……


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