ご注目は的の外
………へ??‥‥いや売ろうよって‥‥‥
「売れるんですか?ソレ?」
「売れるっ! 間違いなく!」
‥‥またまたぁ~‥‥‥
「‥そういうのって、もう出回ってるんじゃぁ‥‥‥?」
いつも買わせてもらってる油が何で出来てるのか知らないけれど、煎って搾れば似たようなの出来るんじゃないかなぁ‥‥‥?
「あるけど高いよ!香ばしいのは! そういうのだってここまでしっかりした香りはないし!!」
‥‥まぁ、しつこく火を入れましたからねぇ‥‥‥
「それに油なのにこんなにサラッとしてるなんてビックリだよ!! 絶っ対飛び付く連中いるから!!」
「いやぁ‥サラッとしてるのは搾りたてなだけですよ‥‥?」
‥‥あっ そうだ、香ばしいのと言えば‥‥‥
……ちょっと一旦お台所に失礼して……
「すいません、こんなのもあるんですけど」
「ん? 何?」
「え~と‥‥油を薫製してみたんです‥」
前にちょっと、好奇心で作ってみた物をちょいと。
作り方は、鍋底に同じ位の大きさの石を三つ置いて、その上にお皿を乗せて、上手く平らになるかチェック。
大丈夫なら、一旦お皿をよけて、クルミのオガクズを敷いてお皿を戻して焙煎クルミ油を注いで、鍋蓋をずらして乗せて、カマドに薪を高く組んで強火に…… 隙間から煙が漏れてきたら蓋をキッチリ閉めて、カマド下の薪を崩して遠火で暫し…… まぁ二十分くらいだったかな?
「……液体を‥‥薫製したの‥‥?」
「はい。因みに醤油もあります。」
「……へぇ…… …ちょっと両方‥味見させてもらってもいい?」
「あっ はいどーぞ~」
という訳で台所から薫製醤油も持って来て……
それぞれの味を見たトイヴォネンさんは
「……どっちも高値が付きそうだなぁ‥‥‥」
と、これまた。
「‥‥そんなもんですか?」
「そんなもんだよ。香ばしいのが好きな人 多いから。」
へぇ~~。じゃあクルミのオガクズよりも香りが強いやつの方がいいかな?
前世なら‥‥サクラがまあまあ強かったから‥‥‥ スモモとかを剪定したのを今度試してみよっと、チップにして。
「ねぇ これって売ってくれるの?」
「え~と……それぞれ一瓶なら‥‥ 最初の薫製じゃない油なら‥二瓶くらい‥‥」
「そう、じゃあ全部買わせて」
「えっ?いいんですか? こんな量で?」
‥いやまぁ お試しいただいといて、なんですが‥‥
「うん、こういうのは小出しにした方が希少価値が付くからねぇ」
‥‥へぇ~そうなんだ~~‥‥‥
「……まぁ‥流石にもうちょっとあった方が嬉しかったけど‥‥‥」
‥‥アハハ‥ですよねぇ~‥‥‥




