83・邪龍の魔石のカケラ。
「君たちは彼の仲間なのかね?」
リョーさんが質問した。
「そうです。行方不明になったので探してました。
ご迷惑をおかけしたようですね。
お詫びとお礼を言わせてください。
ありがとうございました」
一番イケメンなヤツがリーダーらしい。
「ところでドラゴンがアレを造ったみたいなんだが
どうしたらいいのか分かるかね?」
指さした先には大きなブルーグリーンの球体が浮かんでいる。
「あ! スイマセン! チビ! アレを片付けて来い!」
オレの頭に居たチビドラゴンはいつの間にか連中の一人の頭に移動していた。
やっぱり『チビ』が名前らしい。
飛んでったチビがクルクルと周りを飛び回るとどんどんと球体は縮んでしまい
最後はチビがパクリと食べてしまった。
「折角迎えに来てもらえたんだが彼は記憶が無い、
と言うか封印されてるようなんだ。
君達に会えても思い出してないようだ。
なにか手がかりとかあるかね?」
「封印、やっぱりアレの所為かもしれない。押さえてくれ!」
イケメンがそういうと残りの連中がオレの腕を捕まえた。
「別に痛くはないと思うけどショックはあるからね。
まあ、男の子はガマンガマン!(笑。)」
そういうとオレの体のアチコチを杖でコンコンと叩き始めた。
杖には聖属性の魔力が込められていた。
確かに痛くはない……だけど軽く叩いているだけのハズなのに
棍棒で殴られてるかと思うような「ショック」が来る。
そうしてオレの体から薄墨色の水晶のようなモノが
幾つも出てきた。
チビの乗っかってるヤツが言った。
「へ~、オレのよりキレイってどういうことなんだ?
元は同じのモノのはずだろ?」
「聖属性魔法は使えなかったよね。ということは光魔法か。
浄化の魔法とか使ったかい?」
使った! 使いまくったよ!
でも骨ドラゴンに掛けた時は二発で魔力が底をついたんだ。
「随分魔力を喰われたんだね。
君はソレが体に入る前は五・六発は軽かったんだ。
まあでもソコで使ったんでソレは浄化されたんだと思うよ」
浄化の魔法で体が軽くなる気がしたんだ。
だから小まめに自分にかけてたんだ。
「なるほど、対処としては正解だったね。
じゃあ頭に残ってるのも出しちゃおう。
記憶が戻るかもしれないからね」
同じようにコンコンとオレの頭を叩くイケメン。
ちょ、ちょっと「ショック」が大きいんだけど!
出てきたカケラは結構どころか大分大きかった。
なんでこんな大きなモノが頭の中なんかに入れるんだよ!
「うん、邪龍の魔石のカケラだからね。
魔法物質なんで三次元のモノに見えてもまるきり三次元に存在してるって
訳じゃあないんだ。
半分幽霊みたいな物質なんだよ」
説明されてもなんだか納得はできなかった。
オレって幽霊に取り憑かれてたようなもんなのか?
そうして記憶はちょっとだけ戻って来た。
そう、ちょっとだけ。
コイツラが仲間だってコトだけ……
なんだかとんでもないモノを体の中に取り込んでたんですねぇ。
邪龍か……魔石になってるってことはやっつけちゃったんだよね?
ソレが原因でコノ異世界に来ちゃったってコトか……
さて元の世界に無事帰還ってことになりますかね?




