82・大きいの・小さいの。
どうしてトロールがココに集まっているのか分からなかった。
アノ部屋の主はもう居ないからコントロールされて襲って来たんじゃあない
と思うんだけど。
ココに来た時襲って来たけど逃がしちゃったヤツが連れて来たんだろうか?
どっちにしてもドラゴンのシッポで皆薙ぎ倒され打ち飛ばされ
無事なヤツは我先に逃げ出していた。
ドラゴンくん、無双してまーす。
勇者さんはオレラも逃げ出したほうがいいかも……なんて言ってまーす。
そうだよねぇ、トロールに目が行ってる間に逃げたいよね。
もう一度地下に隠れちゃうなんてのでもイイよね。
でもね、目が合っちゃったんだよ、オレ。
ドラゴンは一瞬フリーズした。
突然、空を振り仰ぐと吼えた。
GoAHOOOOOO-! (イターーーッ!)
イタ、板、射た、鋳た、井田、伊田、伊太、伊多、位田
……居た? 誰が?
そうしてフワリと浮き上がった。羽根は動いてなかった。
なぜか空中で前転した。
そしたらドラゴンは大きな玉になった。
みんな何がどうなってるのか分からなくて動けなかった。
みんなでフリーズしちゃったんだよ。
ドラゴンの玉のテッペンから何か飛び出したと思ったら
オレに向かって飛んできた。
羽根がパタパタと軽快な音を立てていた。
ソレはオレの周りを三回ほど回ってオレの頭のテッペンにストンと着地すると
空に向かって吼えた。
Quooooonn-! (ココーーーーッ!)
あんなにデカいドラゴンが何ともチビッコイドラゴンになってしまっていた。
……えーと……
なんかコイツの言ってることが分かるけど異言語にドラゴンの言うコトってのも
入ってるのかな?
戸惑ってっるうちに空からなにか降って来た。
何か……人だ! こんな『森』のど真ん中に落ちて来るヤツって
一体何者なんだ?!
軽く着地したソイツラは冒険者風の格好のオレと同じ位の歳のヤツラだった。
なんだか怒ってる……そう感じた。
そうしてオレはリョーさんが止める間もなくソイツラにぶん殴られたのだった。
ゴン! ガン! ギン! ドン!
待てーっ! 三人なのになんで四発なんだよ!
GA-U! (オレダーッ!)
お前かよーっ!!!
チビドラゴンはなんだかドヤ顔をしてるみたいだった。
どうやら知り合いみたいですね。
でも会ったとたん殴るだなんて何かやったのかい?
まあ、分かる訳ないか。
さて、彼等はお迎えなんですかね?
お迎えならいいんだけどねぇ。




