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68・壊滅。

 5日目の昼にトエイーの街に着いた。

でも、街は無かった。

残骸、瓦礫の山、人の気配も感じられない。


サトー領の北側は海で海岸は断崖絶壁だけどココだけは、

トエイー周辺だけは断崖ではなくゆるやかな坂になっている。

そして小さいながらも港になっていた。

戦争の前は魔族の国と通商もすこしはあったそうだ。

森をぐるりと回るルートだったそうなのだけれど。


その港町は壊滅していた。

まるで叩き潰したかのような壊れ方の家々。

街の城壁は残っていたけれどもう城壁の役目を果たしていなかった。

一体何が起こったのか……


誰かいないかと索敵をかける。

いない……いない……いない……いない……

あ! いた!!! 


そこは小さめの神殿だった。

くずれた建物の下に一人ではない気配がある。

リョーさんに許可してもらって魔法で建物の残骸をどけた。

出てきたのは地下への扉だった。


そうして見つけたのは神官さん以下神殿の人たちとなんとかココに逃げ込めた

街の人たちだった。


地下はかなりの広さだった。

神殿が建てられる前からあった遺跡の名残だという。

ともかく何があったのか聞いてみた。


夜半過ぎに突然の襲撃だったと。

城壁も役に立たず逃げ込めた人も限られていた。

敵が魔物、いや魔獣だったのは間違いないだろう。

でも今まで会った魔獣とは違う巨大な力だ。

街が壊滅状態だなんて……


どなたか襲撃者を見た方はいますか? 


オーガだったそうだ。

でもいくらオーガでも城壁までとなると……


オーガとトロールが一緒に居たという。


トロールには群れで襲われたことがあったよね。

オーガはなんで一緒にいたんだろう? 

一緒に行動するなんて聞いたこともない。


リョーさんもそんな話は覚えが無いと言う。


この街から逃げられた人は居たんだろうか。

逃げおおせた人がいるといいんだけど。


この人たちをどうすればいいんだろうか? 

別の街に避難させる? 

このままココで保護する? 

ともかく放っては置けないよね。


アイテムボックスから食料を出してあげた。

避難していた地下は倉庫に使って居たそうで多少の食料は

入っていたんだそうだけど人数が多かったからね。

三日も居れば無くなって当然だよね。


リョーさんは役所を調べたいと言った。

通信の魔道具があるはずだからと。


壊れていたけどオレでも直せる程度だった。

早速近くの街に連絡を入れた。ココだとダートとフロルだね。

襲撃で街が壊滅していることと警戒を強化するようにと。

そして領都にも報告を入れた。


返信が返って来るまではすっごく長く感じたよ。


フロルからの救援は無理だという返事だった。

でも住民が避難できるなら受け入れられるという。


ダートからは少人数ながら救援がくることになった。

領主の一族のリョーさんを放置はできないと思ったようだ。

でも来るまで5日はかかる。


住民たちは何も無くなってしまった街を見るのが辛いと

暫くでも他の街に避難するということに決めた。

なのでダートの救援が来るまでに準備をすることに。


瓦礫の山から各自の持って行けそうなものを探したんだ。

オレはアイテムボックスを使って手伝った。

でも、瓦礫と一緒に住民の遺体も出て来るんだよ。


ツライ仕事だった……

 昨日まで普通の街だったのに今日は瓦礫の山……

これは異世界のお話ですが現実なコチラの世界には山のように

その手の話があるので街を壊滅させるなんてのはやりたくはなかったです。


ハッピーエンドと誰も死なないというマンガなお約束が

大好きなんですけどねぇ。


なかなか作者の望みどうりにいきません。

勝手な出演者と勝手な魔獣どもが言う事を聞きません。

どうしたもんですかねぇ。

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