38・専属勧誘。
王都でお土産を仕入れたので孤児院の子供たちに会いに出かけた。
ちょっとチョイスを間違えたみたいだね。
取り合いになっちゃったよ。
シスターに怒られた。もちろんオレも。
順番を決めるのにジャンケンさせようとしたら知らないと言う。
なのでジャンケン講習会。
コレは結構受けたね。
オモチャの番が来るまでジャンケンを使った遊びも教えちゃったよ。
勝った方が丸めた新聞紙の刀で相手を殴れるというアレだ。
ジャンケンに負けても回避オッケーなので男の子には断然受けた。
でも、ココには新聞紙は無いからね。
壁に貼ってあった何が書いてあるのか掠れて分からなくなってる
羊皮紙で代用した。
シスターに怒られた。もちろんオレも。
なにやら神殿の方針みたいなモノが書いてあったらしい。
す、すいません。
でも、読めないものを貼っといてもしょうがないと思うんですけどねぇ。
オレが孤児院に寄付したことはガイ様のほうから連絡が来ていたらしく
神官さんが庇ってくれた。
羊皮紙は子供達に下げ渡されて新しいのに取り換えることにしてくれた。
ヤレヤレ……
ギルドに顔を出したら商人のジンさんが依頼に来ていた。
フロルの街からココに来る途中で護衛さんが一人ケガをしてしまったそうで
その補充だそうだ。
さっそくとっ捕まってアイテムボックスを予約された。
まあ、フロルに帰るつもりだったのでそれでもイイけど。
モチロン護衛がメインだけどね。
オレはまだランクが低いのでホントは見習い護衛みたいなもんなんだけど
ジンさんの護衛は顔見知りさん達だった。
今回はダンさんはいなかったけど。
なんだかダンさんはお金の要ることが起こったそうで
いつもより遠くまでの護衛の仕事に出たそうだ。
なんだろね? お金の要ることだなんて。
ガイ様たちに挨拶してフロルの街に戻ることにした。
ガイ様はオレに「専属にならないか?」と聞いて来た。
う~ん、有り難いとは思うけどもう少し自分のことが分かってからにしたい。
得体のしれない人間を専属で雇ってるなんてサトー家の
迷惑になるかもしれないしね。
「気にしなくてもいいんだがね。
お祖父さまは君を信用してるし私もだ。
同郷だということもあるだろうが。
専属は無理か……
じゃあお得意さまってことでどうかね?
君はまだステータスのレベルやスキルや魔法を使いこなしていないように
思えるけれど魔獣がもし増えているならきっと戦力になると思う。
ドラゴンがトドメをしてくれたとはいえトロールは君のおかげで退けられた。
君の魔法は今だってかなりのものだからね。
できたらウチの依頼を優先で受けてほしいんだよ」
それはもちろん快諾した。
お得意さまって専属よりくだけた感じもするしね。
フロルへの旅は順調だった。
今回は盗賊も出なかったし魔物は索敵で分かるので先制攻撃しちゃったよ。
弓の精度が上がって来た気がする。
フロルに着いたらダンさんが帰って来ていた。
重傷で!!
どうも魔獣は増えてるだろうという予想を
ガイ様はされてるみたいですね。
戦力を確保しておきたいと言うのも分かります。
ジャンケンを考えた人ってエライと思いますねえ。
単純で道具も要らなくて勝負が簡単につくし。
以前、テレビで後出しで負けるというジャンケンを見ました。
脳トレの一種で普段と違うことを脳にさせるんだそうです。
コレが結構手強かったです。
そんなに勝負に拘る方だとは思って無かったですがやっぱり
〔負ける〕のはわざとでもストレスなんだと悟りましたね。




