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星の魔力と探検家  作者: 早宮晴希


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1/4

奇妙な力を使う少女

 彼は、白い息を吐きながら、額から垂れる汗を拭う。

「やっとここまで来られた」


 彼が立っている場所は、百年前の大爆発で出来たクレーターの外縁部だ。

 その中でも、彼の出発点から近く、かつ低い所を目指して登ってきた。

 それでも、高さはそれなりにあり、この頂上付近には白く色付いている。


 ここから見える景色は人によっては絶景に見えるのだろうか。

 だが、そんな感性、俺にはない。


「少し休憩したら日が暮れるまでに野営できる場所を探さないと……」

 背負っていた大荷物を降ろし、それを椅子代わりに座って一息ついた。


 ここまで来るのにすでにひと月は立っている。


 なぜ一人なのか。

 それは単純で、この高さまで誰もついてこられなかったからだ。


 原因は色々とあったが、多かったのは高山病が多かっただろう。次に多かったのは体力不足だったかな。

 基本怠けた奴しかいないし、訓練なんてしてない奴ばっかりだ。


「俺もそこまで訓練なんてしてないんだけどな……」


 彼もまた、同類であるが、彼らよりはやる気がある。根性がある。ただそれだけだった。

 後から来ると言っていたが、いつになったら来るのやら。


「そもそも来る気があるのか」


 彼が来た道を覗いてみても人影なんて見えない。

 皆帰っていてもおかしくはない。


「どうでもいいか、あんな奴ら」

 彼はボヤキながら立ち上がり、大荷物を背負い直す。


「さて、当分は下るだけだ。さっさと降りてしまおう」

 彼もまた、山登りを舐めている部類の人間だった。


 すり鉢状になっている内側をジグザグと斜面を下っていく。

 斜面を直線的に歩くのはかなり危険なことだ。


 かなり下まで行かないと木々もなく、足元は小粒な砂利ばかり。


「歩かなければ直線でも行けるのでは」

 彼に一つ、妙案が閃く。


 大荷物の中から一つ、人一人が乗れるぐらいの板があった。

 それは一応荷物が崩れにくいように支えるための板だ。

 それを抜き出し、ぐにゃりと崩れる大荷物を他所に考えに耽る。


「これに持ち手とちょっと固定できれば……」

 そう言って彼は、山の斜面で工作を始めた。


 しばらくして。


「まぁこれなら何とか荷物と俺も乗れるだろう」

 板の前に紐を通して持ち手とし、股の下に大荷物を載せ、その上に座る。うん、何とかなった。


 先頭を下り斜面に向け、いざ座り、足で勢いをつける。


「おお、こりゃいい」


 最初は順調に斜面を下っていけた。

 凹凸も少なく、細かな石が多かったことも幸いして。


 だが、途中から大ぶりな岩が目に付くようになる。

 それでも、止まる術を持たない板は、グングンと速度を上げていく。


「まずいまずい!これ止められないじゃんか!」

 後悔すでに遅し。


 悲鳴にも似た声を出したまま、速度を上げ続ける。


 そして事故が起こる。


 彼が進む先、斜面が少し緩やかになった頃。

 地面に突き刺さったような岩が現れる。

 突き刺さった岩の角度がちょうど飛び込み台の様になっていた。

「ああ?! 避けられない!!! やばい!」


 彼はもがく間もなく、板は岩に乗り上げ、そのまま空へ。

「ああ……浮いてる……死ん……だか―――」


 焦りを通り越して、死を悟る。

 下り斜面なこともあり、彼のジャンプはかなり遠くまで飛ぶことになる。


 恐怖のあまり彼が意識を手放しかけた時。

「ぶへっ!! ぐはっ!!」


 木々の葉っぱへと突っ込み、いくつかの枝をへし折り、数本木々をまたぎ、木の枝に受け止められた。


「いってぇ……死にゃしなかったけど……動けねぇし、手が届かねぇ……」

 彼は丈夫なことで、打撲はあれど骨折はしていない。

 だが、彼は木の枝に服が引っかかり、降りれなくなっていた。


 下を見下ろせば、背負ってきた荷物が転がっており、木の板は四つに割れていた。

「あー荷物はあるけど……どうすっかなぁ」

 途方に暮れていると、近くの草むらから気配がした。


 何とか視界に収められる場所だったこともあり、それを凝視する。

「血の気が多いのだけはやめてくれよ……」


 草むらから気配の主が現れる。

 ひょっこりと飛び出してきたのは、少女と呼ぶのが相応しい女性だった。


 明るめな茶色い髪を腰まで伸ばし、服装は白いワンピースのようだが、素材はどこか……前時代的な素材でできているような気がする。


 そんな彼女が、彼の荷物を興味深そうに見ている。

「あのー」


 彼が声をかけると、髪をなびかせ、赤い目を彼に向けた。


「何しているの?」

 素直な疑問に疑うことを知らなさそうな目で彼に問いかける。


「あー、何だろう……横着した結果、罰を受けたって感じかな」

 色々言い訳しようか迷ったが、嘘は言ってない。

 言い訳したところで、ここに俺を知るものはいないわけだし。するだけ無駄だな。


「そろそろここから降りたいんだけど……手伝ってくれない?」

「いいよ」

 彼女は気にすることなく了承すると、彼の絡まる枝の根本を指差す。


「はい」

 覇気を込めるわけでもなく、ただただ声にしただけの声。

 それをきっかけにしてなのか、指を振るたび、枝が音を立てて折れる。


「ちょ、そのまま折ったら―――ぐへっ!」

 絡まっていた枝を容赦なく折られ、支えを失った彼は地面にたたきつけられる。


「いてて……あ、ありがとう。助かったよ……」

 文句を言いたい所だが、助けてくれただけ十分ありがたいから文句は飲み込む。


「ならよかった」

 興味を失った彼女は、そのまま立ち去ろうと、踵を返して歩き出そうとしていた。

「ちょ、ちょっと待って!」

 彼はここでの唯一話せる相手でかつ、色々とここのことを聞けるチャンスでもある。

 呼び止めないわけにはいかない。それにこの状況でそっけなくされるのは寂しい。


「何?」

 彼女は振り返って首を傾げた。

 無表情な顔の中にちょっとだけむすっとした雰囲気を感じる。


 そんなに離れたかったのか。

「えーっと……あっ、助けてくれたお礼がしたいんだけど!何か俺にできることがあれば―――」

「別にいい」

「え?あー、じゃあちょっと手当がしたいんだけど……手伝ってくれない?」

「大丈夫そうだけど……」

「いやまぁそうなんだけど。いや、結構体痛めてるからね?!」


 呼び止めようと必死になっていると徐々に彼女の眉間に皺が寄ってくる。


「はぁ。外から来た人。あなたはどうしてここに?」

 話をしてくれる気になったのか近くの倒木の上に座り、膝を抱え込んでその膝に顎を置いて彼に視線を送る。


「俺は、ここに知識とか技術を求めてきた。生活をよくするために」

「十分そうに見えるけど?」

「昔の暮らしを聞くとさ……どうしても気になるんだ。どうやって暮らしてたのかとか、どんな技術があったかとか。今はもう失われてしまったものが多いけど……少しでも知って、今を生きる暮らしに生かしたいんだ」

「ふーん」


 彼女は興味がなさそうに抱えた足の先を動かして聞いていた。

「そう! ここの中央に行けば、何かわかるんじゃないかって―――」

「何もないよ」

「え?」

 急な否定に彼は驚き、声に出してしまう。

「だから、君が知りたいようなことはこの先にないよって」

「いや……そんなの行ってみないと―――」

 彼の言葉を遮るように彼女は言う。

「だって、私はそこから来たんだから」

「え……」


 彼女の言葉に彼は固まる。

「生活をよくしたい? よくした結果が搾取と堕落。発展した技術?行き過ぎた発展は破滅をもたらすよ」

 追い打ちをかける彼女。


 そう語る彼女は何やらよく知っているらしい。

 それに気づいた彼は、同行を願うことにした。

「じゃあさ、ついてきてくれない?」

「は?」

 今までの彼女の声より低い声がした。


「自分の目で見てみたいんだ。そのために来たわけだし、それに……外での暮らしは面白くない。君と一緒に見て聞いていた方が楽しいと思う。だから一緒にいてくれない?」

 彼女の目つきが細く鋭くなる。それは嫌悪か哀れみか。


「馬鹿なの?」

「馬鹿の末裔だからね」

「なら仕方ない。一緒について行ってあげるよ。私の名前はアイラ」

 彼女はついてきてくれるらしい。

「ありがとう。俺の名前はアスク。よろしく」



 彼女の座る倒木に近づくと彼女は立ち上がる。

 これから仲良くやろうと握手のつもりで手を出すと、彼女はムスっとした表情で顔を背けながらも、握ってくれた。

「……よろしく」

 彼女の横顔はムスッとしていたがそれでも幼さがありながらも可愛らしさと美しさが垣間見えた。



「あ、いっけね、もう日が暮れ始めてる!」

 空はまだ赤みがかってはいないが、周囲が山に囲まれている影響で、日が暮れるのが外よりも早い。


 急いで近くに落ちている大荷物を拾う。

「どうしたの?」

 アイラは慌てた様子のアスクを見て不思議そうに首を傾げる。


「ああ、急いで寝床の準備をしないとって。暗くなったら動けないからさ」

 今から数時経たず日は沈むだろう。

 そうなってからでは、何もできない。

 だから日があるうちに野営ができるように場所の確保や寝床を作っておきたい。


 薄暗くなってきた辺りをキョロキョロと見まわしてよさそうな場所を探す。

「今からじゃ遠くには行けないし……このままここで野営した方がいいか……?」

 一人で考え込んでいると、アイラが声をかけてきた。


「ちょっと待ってて。私が作ってあげる」

 そう言うと少し開けた平らな場所に移動すると、手を前にかざす。

 すると、ゴゴゴゴと音を立てて平らだった地面が盛り上がってくる。


「え?何して――――」

 疑問に思いそれを口に出そうとした時にはもう出来上がっていた。


「これで寝床は大丈夫だよね?」

 アイラは中を確認すると、そこからアスクを手招きしていた。


 中を見てみると、確かに一部屋だけのちゃんとした空間が出来上がっていた。

 だが、大きさはそれなりなのだが、真ん中で焚火をすると煙が籠ってしまう。

 天井は半球状で埋め尽くされていることを指摘すると、彼女は頷き手を加える。


「これならどう?」

 天辺のあたりに穴が開き、そこに空気が抜けるようになった。

 それに加え、雨が入らないように穴の上に屋根までつけられていた。


「おお、それなら大丈夫だな」

「ふふ」

 そこまでできるとは思っていなかったアスクは素直に褒めるとアイラは顔を少し赤くして照れていた。


 それから少しして。

 周囲はもう日が沈み真っ暗だ。

 土でできた部屋の中から焚火の光が漏れている。

 ちなみに焚火の火はアイラがボッと一瞬で薪代わりの枝に火をつけた。


 ちゃっかり入り口に草木を編んだ扉のようなものも作っていた。アイラが。


 焚火のそばでアスクはひたすらに持ってきていた大荷物の整理をしていた。

 その理由としては、過度な衝撃を与えてしまったことで、持ってきていた荷物がどれだけ生きているか、気になったためだ。

「いやぁ、ほとんどダメだなぁ」


 寝床に使っていた建材や調理道具、瓶詰にしていた食料に現地調達用の武器。

 それらのほとんどが使い物にならない状態になっていた。


 時短の影響でほとんど失ってしまったことになる。

 やるんじゃなかったと後悔はするが、時すでに遅し。残ったものでやりくりするしかない。


「残ったのはこれだけか」

 使えるものとして仕分けた先にあったのは、いくつかの着替え(瓶詰の瓶が割れたせいで着るに着れない)や防寒具、小ぶりな鉈。あとは……お守り代わりの何も映さない端末。


 それを見てアスクはため息を漏らす。

 それに呼応するように腹の虫がなる。


「お腹すいたの?」

「そう言えば、頂上で休憩した時に少し食べたぐらいだったな」


 ふと疑問に思う。

「アイラはお腹すかないのか?」

「うん」

 彼女は頷く。ほんとにお腹が空かないのだろうか。なら……いや、これ以上考えるのはやめておこう。

 折角ついてきてくれているんだ、正体に気づいたらいなくなるとかそんなの寂しいし。


「明日の朝一は俺の食事からかな。今からじゃ外は真っ暗だし」

「待ってて」

「え?何を――――」

 アイラはそう言うと返事も待たずに立ち去って行った。


「今からって……それにこっちに来てから動物をほとんど見てない気がするけど……」

 頂上にいた時、枝につかまっていた時。

 見つけられたものなんてアイラぐらいだ。


 よく考えれば当たり前なのだ。

 百年前にできたこの地形、その影響でここいらの動物は死滅していてもおかしくはない。

 この百年で外から来る可能性もあるが、かなり山登りをしなければならない。そんなことをする動物の方が珍しいだろう。


 見つかっても鳥がいればいいほうで、後は爬虫類とかネズミとかか?


 そんな想像をしつつ、仮に捕まえた得物を持ってきたとしてもできれば、できればだが、鳥がいい。

 爬虫類やネズミを食う気はしない。まだな。


 しばらく背負っていたバックパックの中を綺麗に掃除をして、使えるものを詰めていく。

「かなり軽くなったが、それにしてもこの大きさ……邪魔だな」

 かなりスカスカになったバックパックを見て肩を落とす。


 そうこうしていると、入り口から物音がする。

 何か重い物を引きずるようなズルズルとした音がした。


 そっと覗いてみると、アイラが重たそうに何やら四足動物を引きずっていることに気が付く。

「は? そんな……ってか重そうに引きずってるじゃないか!」


 慌ててアスクはアイラのもとに駆け寄る。

「これ採ってきた。これでお腹満たせるよね?」

「いや、山菜じゃないんだから! うん、それでお腹は満たせるよ?捌かなきゃいけないけど……」


 引きずって来ていたことで、一部肉がそぎ落とされていたが、半身は無傷だ。


 アスクが代わりに持ち、部屋へと戻る最中、どうやって狩りをしたのか気になった。

「それにしても鹿って……どうやって捕まえたんだ?」

「え?」

「え?」

 アイラはきょとんとした顔で立ち止まってアスクの顔を見る。

「ただ……逃げそうだったから止まってってやっただけだよ」

「……。……そうか、分かった。俺のためにありがとう」


 説明を聞いてもさっぱり分からない。これは聞き返しても分からないことだけは分かった。


 部屋の入り口近くに鹿を置き、中から鉈を取ってくる。


「そうだ、アイラ。干し肉作るための棚って作れたりする?」

「こんなの?」


 出てくるときにそう聞くと入り口の横に出来上がっていた。

「そうそれ……って用意がいいな?!」

「いるだろうなって。皿とか串とかもってなさそうだったし。あ、串も作った方がいいよね」

 そう言ってアイラは串作りに枝を集めて形を整えていた。


 そうこうしている横で鹿を捌く。

「いやこれ……普通の鹿じゃないな?」

 この鹿は雄なのだろう。角が生えているのだが、それが淡く発光している。

 いやそれだけでなく、毛皮の内側……血管と間違えそうなほど淡い発光が張り巡らされている。


「血の色は普通なんだな……この肉食べていいのか……?」

 捌いた肉を乾燥棚へと一旦並べていく。そこに置かれた肉はただの赤身の肉だった。


 こうして捌けるのも、旅に出るために勉強(実地)した甲斐があった。

 おかげでほとんど無駄なく食せる箇所を取り分けられる。


「これか?この光っている元は……」

 普通の鹿にはない、特異な何かを見つける。


 心臓の位置に何やら骨とは別に固いものを見つける。

 近くの肉を切り開いて、それを取り出す。


「なんだこれ?」

 手に取ったそれは、正八面体をした半透明な結晶だった。

 まじまじとそれを眺めているとアイラが気付く。


「あ、それ魔石だよ。それの命の源」

 ということは今これを取ったことでトドメとなったわけか。すでに死んでそうだったけど。

「いや、この魔石って何なんだ?さらっというけど、外じゃ見たことないんだけど?!」

 外にも鹿はいた。だが、こんなものは一度も見たことはない。


「え?外の動物にはないの?」

 逆に驚かれた。

「木を跳び越すようなジャンプもしない?」

 常識を確認する様にアイラは尋ねる。


「ああ、そんなに飛ばないな。せいぜい俺の身長ぐらいだな」

 その返事に彼女は目を丸くする。

「そうなんだ……外と中でそんなにも違うなんて……」

 それた話を強引に戻す。

「で、これは何?」

 持っていた魔石を見せる。


 彼女は、少し戸惑いを見せる。

「それは……」


 そこから先の言葉が紡がれない。

 固まったままの彼女をみたアスクは軽く息を吐く。

「いや、いい。言えないならそれで。ただ、これって捨てていいものか?」

「できれば持ってた方がいい。祟られるかもしれないけど」

「それは言わなくていい! 持ってた方がいいんだな。ちょうど荷物に空きができたし持っていくよ」


 思ったより冗談もいえるらしい。

 アイラのことをまだまだ知らないということなんだろう。


「じゃあ残り捌いてしまうから。串ってもう――――だから多いって!」

 串はできたか。そう聞こうと思ってちらりと足元を見ると、山となっておかれていた。

 そんなに刺せるほど肉はない。どんだけ小分けにすれば使い切れるんだ……。


 食べる分だけ、肉を刺して焚火のそばに立て掛ける。

 残りの串はバックパックの中に束ねて詰め込んだ。どこかで使う機会があるだろう。


 焼けた肉を食べていると、向かいに座るアイラが、興味深そうにこちらを見つめていた。

 視線はやはり肉だった。

「食べなくていいんじゃないのか?」

「食べなくてもいいんだけど……ちょっと気になる」

「ほら、一口食べてみれば? 食べても大丈夫なんだろ?」


 食べかけではなくちゃんと焚火からとって口をつけていないものをアイラに差し出す。


 串を受け取ると、恐る恐る肉にかみついた。


 まぁ、ただ肉を焼いただけだから味なんて大してしない。調味料が生きていればよかったんだけどな。

「んんんっ。これがおいしいってこと?!」


 彼女は目を輝かせて肉を見ていた。

「そんなおいしいもんでもないぞ?ただの肉の味だろうに……」

「そんなことはない。今までの木の実や植物とは全然違う。体に染みわたる感じがする」

 そう言いながら串に刺さった残りの肉もペロリと食べきってしまった。


 二人して夕食を終える。

 串に刺した肉だけだったけど。


 それでも満足した二人は、明日に向けて寝ることにした。


 アイラには防寒具を被せる。

 俺は元々厚着気味だったからそのまま横になる。


「おやすみ、アイラ」

「おやすみ、アスク」


 最後に焚火へと枝を投げ込み眠りにつく。


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