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少女の赴いた先 2
ただ、ただ、
コノ寒い酷く凍える寒空の中を、艶やかに美しく火が飛ぶ。
火を纏って、火を引き連れて、ラシュフェーニカは飛んでいた。
誰に、何処に行けば良いとそんな言葉もなく…、
ただ、ただ、
心の赴くままに──。
酷く広大だった。
酷く、寂しさを感じさせた。
あまりにも果てしなく、続く空。
「ラシュフェーニカ様」
ラシュフェーニカの背──首の後ろから声が聴こえ、ラシュフェーニカと呼ばれた火ノ水晶竜は一瞬きしてソチラに視線を送った。
火ノ竜姫の大きな紫の目が、風蘭を視界の端に捕らえた。




