chapter48 巳島くんの動向
一部の人が地面に崩れている中、騎士たちが近づいてきて声を掛けた。
「アイテムバッグを渡してもらおうか」
その口調にはいやらしい威圧があった。
ぼくは不快な思いを抑えつつ、差し出すと――奪い取るように手を伸ばしてきた。
男騎士は中に手を突っ込み、魔石をひとつずつ取り出して数を確認する。
「二十二個か。まぁまぁだな。今回は特別に、隷属の腕輪を嵌めることは許してやろう」
鉄の腕輪を懐にしまい込み、どうやら嵌めずに済んだらしい。ほっと息をつく。
男騎士は魔石をバッグにしまい直し、空になったアイテムバッグをぼくに手渡す。
「お前にこれを渡しておいてやる。明日から三日以内に、魔石を七十個以上集めろ。達成できないと、わかっているな?」
いやらしい笑みを浮かべながら言う男騎士に、ぼくは不愉快な思いを抱きつつもバッグを受け取る。
心の中でため息を吐き、静かに答えた。
「わかりました」
騎士たちは街の方へ歩き去り、ぼくたちもそれに続く。
そのとき、巳島くんが倒したゴブリンをアイテムボックスに収納しているのが目に入った。
……気づいたのはぼくだけだ。だが今は、見なかったことにして、みんなの後を追った。
読んでくれた方ありがとうございます
誤字、脱字などの不自然な文章があれば、指摘お願いします
他の作品も読んでくれたら、嬉しいです
面白いと感じたら、評価やブックマークお願いします




