【○月×日土曜日 7:13】
【○月×日土曜日 7:13】
そうして、私は神山くんと一夜を過ごした。
彼が言った通り、肌を重ねて・・・・。
乙女ゲームでいう、いわゆる朝チュン。でも、朝チュンは描かれてないだけで情事はあるわけです。
しかし、私たちは・・・・。
隣で、幸せそうに寝ている彼を見ると出かけたため息もひっこんだ。
「眠っていても、かっこいいね」
昨日は、本当に衝撃的な日だった。
飲み会終わりに、神山くんに送っても帰ってもらい、告白され・・・送られ狼を失敗し。
社内一イケメンの彼がDTとしりて、お説教され、一夜を共にした。
「ハード夜だったな」
クスリと笑みを漏らし、繋がれた手を眺め昨日の出来事を思い出した。
「俺は、襲われそうになった今でも谷山さんの事好きだよ」
私を柔らかく抱きしめたままベッドに横になった神山くんは、私に二度目の告白をした。
「でも!私は・・・・」
「俺の事、気になった・・・ぐらいで、好きじゃない・・だろ?」
至近距離で見つめられ、逃げるように視線を逸らし私は小さく頷いた。
「谷山さん、手かして」
私がおずおずと差し出した手を、彼はギュッと握りしめてくれる。
「俺、好きだって伝えるのに、体を重ねる必要なないってずっと思ってた。寄ってくる女の子がそんな子ばかりで・・少し嫌気がさしてたのかもしれない。
でも、今の谷山さんと俺には体を重ねて伝わる温もりが必要だと思うから」
柔らかく弧を描く、彼の瞳に心臓が大きく跳ねた。肉食の瞳ではないけど、神山くんが私を求めてくれていると伝わる瞳。
「だから、今日は手を繋いで眠ろう」
「・・・・・・・・!?」
「っぷ。谷山さん、今またエッチなこと考えてた?鳩が豆鉄砲食らった顔してるよ」
手をぎゅっと握ったまま、クスクスと笑う神山くんに「もう!」と口を膨らせてみる。
「ごめんごめん」と一しきり笑った後、彼は真剣な瞳で私をみつめた。
「焦らなくていいよ。
好きで好きでこの人しか、もういない!ってお互いが思えたら結婚して、俺に谷山さんを頂戴。
そんなに好きだったら、”つまらない”はずないよ。
現に・・・俺は、今こうして手を繋いでいるだけで・・幸せで。谷山さんが愛しくてたまらない」
「っ」
こんなイケメンに、こんな甘い事を言われたら何も言い返せない。
「谷山さんがムラムラしたらいつでもかかってきていいよ。俺が、気を紛らせてあげるから。
その代り、俺が谷山さんの色気に負けたら・・・俺を婿にもらってもらうからな」
「ちょっと!」
貞操を奪ったら責任をもって婿にもらえって!女が言う台詞だろう!!!っと心の中で思ったけど
神山くんがかっこよくて・・・動悸がおさまらない。
古傷から出した膿ごと、神山くんは私を受け止めてくれる。
「どっちにしても、結婚が前提なんだね」
「好きで付き合うなら、もちろん前提だろ?」
それを当たり前の様に言ってのけ、笑みを漏らす彼の手の温もりに私は安心していつの間にか眠りについていた。




