第2話 仰向けこちょこちょ
優人はベッドの上で息を荒げていた。
うつ伏せのまま、脇腹をベビーパウダーでたっぷり攻められただけで、すでに涙目になり、喉がカラカラになっていたのだ。しかし、くすぐりフェチの優人にとって、可愛い女性にくすぐられる興奮は抑えきれない。体中が熱く火照り、紙パンツ一枚の股間部分が、はっきりと反応してしまっているのが自分でもわかった。
「はあ……はあ……すごかったです……」
笑い疲れた声でそう呟くと、みうがイタズラっぽく笑う。
「ふふふ、優人さん、うつ伏せだけでも大爆笑しちゃって。ほんとに脇腹が弱点なんですね~。こんなにカワイ反応をしてくれる人は珍しいですよ。もっとくすぐりたくなっちゃう!」
みうはそう言いながら、両手をワキワキと見せつけるように動かし、優人の興奮を煽る。
「さて、次は仰向けですよ。今度はお腹あたりも見えちゃうし、もっと無防備な姿勢になりますよ? 覚悟はできてますか~?」
その言葉に、優人の心臓がまた大きく跳ねた。うつ伏せですらあれだけ笑わされたのに、仰向けになったら……。
「は、はい……お願いします……」
声は震えながらも、興奮と期待が抑えきれなかった。優人はゆっくりと体を返し、仰向けになった。天井の柔らかい照明が目に飛び込んでくる。両腕はバンザイの姿勢で、足は軽く伸ばした状態。紙パンツ一枚の姿が、みうの目の前に晒される。
みうはベッドの横に腰を下ろし、優人の顔を覗き込んだ。彼女の笑顔は優しいのに、どこかイタズラっぽい。
「リラックスしてね。でも、笑っちゃっても全然大丈夫ですよ。むしろ、たくさん笑ってくれた方が、私も嬉しいですから」
そう言うと、みうはいきなり右の脇腹に両手を添えた。指を広げ、手のひら全体で、優人の脇腹の柔らかい肉をモミモミと揉み込んでくる。
「えっ……!? あはっ……! あははっははははははっ!」
突然の刺激に、優人は体をビクンと跳ねさせた。パウダーの残った肌が、みうの手のひらに吸い付くように滑る。
揉み込まれるたび、指の腹が肋骨の隙間を刺激し、くすぐったさが一気に襲いかかる。
「はははっ! あははははっ! いきなりっ……!」
大爆笑が部屋に響く。優人は反射的に体をよじり、逃げようとした。しかし、みうは優人の腰のあたりに馬乗りになる。巧みに体重をかけ、逃げられないように押さえながら、モミモミと揉み続ける。
「どう? このモミモミくすぐりは気持ちいいですか~? ほらほら~、逃げようとしてるのに、脇腹を私の手に擦り付けてきちゃって~。 もっとくすぐって欲しいのかな~?」
図星だった。優人は、くすぐりで興奮してしまうくすぐりフェチだ。くすぐったさに耐えきれず逃げようとする体が、快感に負けて、逆にみうの手のひらに脇腹を押し付けてしまっている。その事実に、優人の羞恥と興奮はさらに高まってしまうのだった。
「ひゃはははっ! ち、違うっ……! あははははっ! だめ、だめぇっ! いひひひっ!」
「ふふふ、ほんとにコチョコチョ大好きなのね、優人さん。 体は正直だもんね~。 それそれ! こちょこちょこちょこちょっ! こちょこちょこちょこちょ~」
みうは楽しそうに笑いながら、両手の動きを少し変えた。今度は指を立てて、モミモミからサワサワ、コチョコチョへと移行する。親指で肋骨をなぞりながら、他の指は脇のくぼみを素早くくすぐってくる。
優人の笑いは止まらなかった。仰向けになったことで、お腹の筋肉がすべて露わになり、笑うたびに腹筋が波打つのがみうの目にもはっきりと見えている。
「ははははっ! みうさんっ……! くすぐったすぎっ……あははははっ! あはははははっ!」
数分間、みうは右の脇腹を重点的に攻め、時折左にも手を伸ばして交互に刺激してくる。優人は枕を握りしめ、足をバタバタさせながら、大笑いするしかない。
やがて、みうが手を止めた。優人が笑いすぎで息を荒げていると、彼女はにこっと微笑んだ。
「まだまだ時間あるし、サービスしてあげるね。 今度は、ちょっと特別な体勢にしてもらおうかな」
「え……それは……?」
優人は不安と期待が入り混じった声で聞いた。みうはベッドから立ち上がると、優人に言う。
「まずは正座の姿勢になって。ベッドの上に膝をついて、背筋を伸ばして座ってくださいね~」
優人は言われるままに体を起こし、ベッドの中央で正座をした。紙パンツ一枚で正座する姿は、なんだか無防備で恥ずかしい。両手は膝の上に置いたまま、みうの次の行動を待つ。
みうは優人の後ろに回り込んだ。そして、ゆっくりと優人の背中に自分の体を寄せ、後ろから抱きつくような体勢になった。
「えっ……!?」
優人の背中に、みうの柔らかい胸の感触が、はっきりと押し当てられる。薄い施術着越しでも、その弾力と温もりが伝わってきて、優人の股間は思わず反応してしまう。同時に、みうの両腕が優人の脇の下を通り、正面から脇腹に回された。
「ふっふっふ~。 これで、逃げられないでしょ?」
みうの甘い声が、耳元に響く。彼女の息が首筋にかかり、優人はゾクッと全身を震わせた。
「じゃあ、始めますね……こーちょこちょこちょこちょこちょ~……」
後ろから抱きつかれた状態で、みうの十本の指が、優人の両脇腹を同時に攻め始めた。抱きつかれているので動きが制限され、逃げ場がほとんどない。しかも、くすぐったさに身を捩れば、背中に押し当てられた胸の感触で骨抜きにされてしまう。みうの指はサワサワと這い回り、時にはコチョコチョと素早く襲いかかる。
「ひゃあっ! あははははっ! み、みうさんっ……!」
優人は体をくねらせようとしたが、後ろからしっかりと抱きしめられているため、ほとんど動けない。脇腹が、みうの指の餌食になるばかりだ。
「ははははっ! くすぐったいっ……のに気持ちいいっ……! あはははははっ!」
みうは優人の反応を楽しむように、指の動きをさらに細かくした。親指で脇のくぼみをグリグリと押し込みながら、他の指で肋骨の間をくすぐる。
「ふふ、逃げられないね~。 ほら、もっと笑って? こちょこちょこちょっ! こちょこちょこちょこちょ~」
優人はあまりのくすぐったさから、反射的に、みうの両手を掴もうとした。しかし、みうは素早く手を動かし、優人の指をかわしながら、さらに激しくくすぐってきた。
「だめだめ~、手で掴んじゃダメですよ。 そんな悪い子には、コチョコチョのお仕置きです! ほーら、両手、バンザイして♡」
優人は、興奮のあまり、言われるままに両手を頭の上に挙げ、バンザイの姿勢を取ってしまう。
「いい子だね~。じゃあ……もっと激しいコチョコチョですよ~! こちょこちょこちょこちょこちょっ!」
みうは後ろから抱きついたまま、両手をフルに使い、優人の無防備な脇の下をくすぐり回した。指が高速でサワサワ、コチョコチョと動き、時には爪の先で軽く引っ掻くような動きも加わる。
優人は反射的に脇を閉じようとするが、もう遅い。みうの指は完全に優人の脇の下の中にホールドされており、脇を閉じたところで、クニクニ、モミモミと揉み込むようなくすぐりで爆笑させられてしまう。
「ひゃひゃひゃひゃっ! あはははははっ! だめっ、だめだめっ! ひゃあああっ!」
優人は大爆笑の渦に飲み込まれた。バンザイの姿勢で正座をしているため、体をよじることすらままならない。
みうの胸が背中に密着し、彼女の息遣いが耳に直接かかる。くすぐったさと、柔らかい感触と、甘い声。すべてが混ざり合い、優人の理性は吹き飛んでいた。
「コチョコチョこんなに弱いなんてね~! ほらほら、脇腹ピクピクしてますよ? もっとここ、攻めちゃおうかな~? こちょこちょこちょこちょこちょ! こちょこちょこちょこちょこちょ~!」
みうの指は容赦ない。右の脇腹を集中攻撃したかと思えば、突然左に移動し、時には両方を同時にくすぐってきて、慣れさせない。 優人は笑いすぎて息が苦しくなり、涙を流しながらも、その快感がすっかりクセになってしまっていた。
「ははははっ! みうさん……もう……! あははははっ!」
みうは優人の笑い声を聞きながら、満足げに微笑んだ。
「はい、今日はここまでね~。 でも、次に来た時は、もっと特別なことしてあげますよ。 ローションくすぐり……楽しみにしててくださいね?」
優人は笑いの余韻で体を震わせながら、必死に頷くのだった。




