ギルドと大会
「ここだよ!」
案内された場所は随分と廃れていた、リフォームする金もないのか扉は蝶番が外れており開きっぱなしだ。
「ここが?」
「は、はい、僕がしってるのはこの場所だけ、です」
「ギルドってのは他にもあるのか?」
「は、はい」
「へぇ」
ギルドは複数あるのか、それでここが1番人気がないのか?閑散としているな。
「ここのギルドは人気がないみたいだな」
「ご、ごめんなさい、ここの場所しか覚えてなくて、」
「怒ってるわけじゃないんだが、とりあえず入るか」
中に入ってみると、やはり人がいない、奥の受付に人がいるが昼寝をしている。
「いまいいか?」
「…zzz」
声をかけただけでは起きないみたいだ、額が隠れていなかったので、デコピンをする。割と強めに。
ーバチンッ
「いったーい!ちょっと何すんのよ!」
「ギルドについて聞きたいんだが?」
「え、え!新規の方!?」
「そうだが」
「ちょ、ちょっと待ってください!今お茶をお持ちしますので!」
随分と慌ただしい、新規でお茶を出すくらいには人がいないのか、逃げられたくないのか、必死だな。
「な、なぁ、案内したんだ、ですから、その、」
「あぁ、ほら、強く生きろよ」
「あ、ありがとうございます!ほら行くぞ」
「お兄ちゃんありがとね!」
「おう」
お辞儀をし、妹の手を引いて去っていく。
「お待たせしました、こちらへどうぞ。」
どうやら冷静になったみたいだ、落ち着いた雰囲気で案内される。
案内されたと言っても近くのテーブルだ、誰もいないから問題ないが。
「粗茶ですが。」
「それで、ギルドについて聞きたいんだが。」
「はい、その前に、本当に冷やかしではないですか?」
「あぁ」
「…ほんとに?」
めんどくさい、何をそんなに身長になっているんだ?
「あの、このギルドの評判とかは、知らないですか?」
「ギルドについて聞きに来たんだが」
「すいません、先日、冷やかしの方が沢山来たので。」
聞いてない、興味が無い。
「それで?」
「…ほんとに新規ですよね?」
「くどいぞ」
「す、すいませんでした。それでギルドについてですよね?まず、ギルドとは依頼を受け、冒険者に仕事を斡旋する場所です。大まかに、討伐、採集、仕事のお手伝いなどです。そしてそれらの依頼にはランクあり、下からE、D、C、B、A、Sランクとなっています。ここまで大丈夫ですか?」
あのガラの悪い男がBランクで自慢していだが、なかなか凄いことらしい、弱かったが。
「問題ない」
「それでは続けさせてもらいます、ランクの上げ方なのですが基本的には依頼のクリアでポイントが加算され、一定まで行くとランクの昇格試験が受けられ試験に合格すると上がります。例外としては闘技大会など、なんらかの成果があれば飛び級が出来ます。そして、Aランクからは、特別な特典が付きますが、ギルドの集会や、招集に応じてもらいます。Bランクまでしか上げ方も居ます。以上がギルドについてです。なにか質問はありますか?」
「冒険者同士が戦うのは問題ないのか?」
「殺さなければ問題はありません」
「依頼にない魔物の換金は受け付けてるか?」
「受けております」
「そうか、登録はどうすれば?」
「お名前と登録費があれば十分です。」
「そうか」
お茶を口に含み一服する、あとは、あれか
「他にもギルドがあるみたいだが、ここは人気がないみたいだな」
「…はい、冒険者の方もここのマスターと私しかいません。」
「そうか」
「…他のギルドに行かれるのですか?」
「ここで登録するのと、他で登録するの何か違うのか?」
「特に変わりはありませんが、その、評判や人気とかありますし、それにこのギルドに入ったら、嫌がらせを受ける可能性もあります。」
「特に問題ないな、それに俺は静かな雰囲気が好みなんだ」
「…それは、どういう、」
「ここで登録するって言ってるんだ」
「…ありがとうございます、この紙にお名前をそれと、登録費が金貨1枚です。」
「結構高いんだな」
「はい、子供なんかが簡単に登録出来ないようにするのと、門の通行が無料になりますので、その分だと思っていただければ」
「そうか」
渡された紙に名前を書き、金貨1枚と一緒に渡す。
「はい、少々お待ちください」
そう言って奥に引っ込むがすぐに戻ってくる。
「こちらがギルドカードになります」
そう言って渡されたのは鉄のプレートに名前とランクが書いてあるものだった。シンプルでいい。
「おう、別に依頼のノルマとかないだろ?」
「特にはございませんが、出来れば受けてくださると助かります。」
「気が向いたらな」
「あの、少しいいですか?」
「ん?」
「その、明後日に大会がありまして、その大会に出てもらいたいのです。」
「強制じゃないだろ?」
「はい、強制ではないのですが、出来れば出てくださるとギルドとしては助かります。それに、いい成績を取ればランクが上がりますし、賞品もあります。」
「あと、ギルドの売名にもなるとかか?」
「…はい」
「別に構わないが、申し込みはそっちがやってくれよ?めんどくさい、あとその日に気分が乗らなかったら行かないからな」
「それで構いません、ありがとうございます。」
「明日の昼またここに来る、その時に予定を教えてくれ」
「はい、ありがとうございます」
お茶を飲み干し ギルドを後にする、これから何をしようか、森に行って狩りでもするか、新しい技の練習をするか。




