第86話:領空侵犯への警告あるいは怒りのバロ
あれから3時間…
自動操縦に切り替え、ひたすらに待って…
「やっーーと、帰れた~~、
もう限界~疲れた~」
「お疲れ様でございます。
しかしレイ様、予想通りお客様がお見えですよ」
ディスプレイに表示されたレーダーを見ると
ガソタムの周りに二つの▼が表示されていた
どうやらガソタムに並走するみたいに左右
ピッタリと横に張り付く。
『未確認機に告ぐ。当空域の飛行許可、
および機体登録が確認できない。直ちに誘導に従え』
コックピット内に響き渡る怒号の声
おそらく並走している飛行機からの通信だろうけど…
「バロ、すごい怒っているよ!?
これどうしたらいいの!?」
「では頭部に装備しているマシンガンで撃墜するのは
いかがでしょうか?」
「馬鹿なの!?
そんなことしたら私大犯罪者になっちゃうじゃん!?
ていうか、相手は日本を守ってくれる善良な
自衛隊の人なんだよね!?」
「ミサイルが飛んで来たとき対応しませんでしたけどね」
あれ?若干バロ怒ってる?
ちょっと不機嫌なご様子なんですけど…
と思っていたところに再度警告が入る。
「やれやれ仕方ありませんな、
レイ様、ここは私にお任せください」
「うーん…、まあこういう時どう対応すればいいのか
分からないからバロに頼るしかないんだけど…
一応穏便にお願いね」
バロがとんでもない対応をして自衛隊を怒らせて
戦争なんて事にならないよね!?
なんて、ドキドキとしているとバロが相手と話し始めた。
「航空自衛隊の皆様、ご苦労様です。
こちらは『J01-GSTM 通称ガソタム』
こちらに戦闘の意思はありません。
誘導に従いますので、ご案内おねがいします
ミサイルは対処できなくても案内ぐらいの事は
できますよね?」
『……了解した。
これより誘導を開始する。我が方の左斜め後ろに付き、
速度を維持せよ』
通信が一旦終わった…って
「バロ!なんて言い方するのよ!
相手ちょっとむっとしてたよ!
いや、声しか聞いてないからわかんないけど
あれは絶対怒ってるよ!!!」
「はて?レイ様
私は本当の事をそのまま言っただけですが?
何か問題でも?」
「問題だらけじゃぁぁぁ!!!
低姿勢でいたらお咎めが小さく済むかも
しれないじゃない!!
なんで怒らせるのよ!!」
バロに私の憤りをぶつけるが
既に通信してしまった事実は覆すことはできない…
私はしぶしぶ、戦闘機の左後方に付くよう
ガソタムを操作し、後に続いて行ったのであった




