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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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第81話:怒りの咆哮あるいは学校の改造

「さて、冗談はさておき…」

 

「冗談!?」

 

なに?冗談だったの?

テンション下げたら即死するって聞いたから

私頑張ってたのに!冗談!?

私の心をもてあそんだって事?

 

「いえいえ、とりあえずの危機は脱しましたので

 少し場を和ませようかと…

 執事としての当然の配慮でございます」

 

「そんな配慮いらないからぁぁぁ!!!」

 

やっぱり弄ばれていた…

とりあえず即死する事が無いと言われて安心だけど

加速のGで苦しいのにそれでも頑張っていたのに。

 

「現在マッハ33、第二宇宙速度に到達

 この状態でミサイルを思いっきり投擲してください。

 すかさずショットガンで撃破すればもう

 安心でございます」

 

投げる?ミサイルを?どこに?

色々と疑問が湧いてくるがとりあえず

格納したショットガンを再度装備するため

操作を行った。

 

「バロ、投げるってどこによ?

 てか、このスピードで投げていいの?」

 

「はい、地球を背にしていればどの方向に投げても

 問題ありません。

 散々迷惑を掛けられたミサイルです。

 レイ様の気持ちを思いっきりぶちまければ

 よろしいかと。

 あ、火器管制システムは使えませんので

 直接トリガーを引くように気を付けてください」

 

ぶちまける…

ガソタムの腕にガシッとつかまれているミサイルが

メインモニターの片隅に映る。

そう、思えば本当にこのミサイルには迷惑がかけられた

おそらく、このミサイル処理が終わって帰還したとしても

かなりの厄介ごとが増えるだろう…

そう思っているとだんだん、むかむかと怒りが湧いてくる

こんな宇宙でミサイルを処理するのではなく

打ち込んだ国まで持って行って投げ返してやっても

良いと思えるほど…

 

うん、ここはバロの言う通り、

後の事は考えず思いっきりやらせてもらおうか

その方が精神衛生上良いかもしれない。

 

レバーを操作する。

ディスプレイに広がる宇宙空間…

星々がちりばめられたその無限の海をキッ!とにらみつけ

ガソタムパワー全開でその手に持つミサイルを

その海へと放り出した。

瞬間…

もう片方の腕に装備したショットガンをミサイルに向ける。

 

ほんとに、こんな迷惑な物打ち込んできて…

 

「ふざけんじゃないわよぉぉぉ!!!」

 

マニピュレータ操作でガソタムの指が

ショットガンのトリガーを引き絞る。

放たれたその咆哮は思ったより静かだったが

その先のミサイルは見事に撃破された。

ガソタムの前方すぐ近くで悪意の塊は

盛大な花火のように爆散したのだった。

 

少しはすっきりしたかも…ってか爆発のわりに

そんなにうるさくない??別にいいけど

 

「バロ、ショットガンとかミサイルの爆発って

 もっと派手な音が出るんだと思ってたけど

 実際は静かなんだね」

 

「……レイ様、ここは宇宙空間ですよ?」

 

「うん?宇宙空間?わかってるけど?

 ガソタムで飛んで来たんだから」

 

なぜかバロは自身の額に指を置き

ため息交じりで首を左右に振っていた…

 

「レイ様、ここ宇宙空間には空気がありません。

 空気が無ければ音は振動して伝わることができません。

 ゆえに無音の世界なんです。

 ショットガンの方はガソタムの機体に振動が伝わって

 多少音がでたでしょうが…」

 

あっそうか

中学の理科の授業で習ったっけ…

自分の浅はかさに気づきそこはかとなく恥ずかしくなる。

 

「あれ~?そうだっけ~?あはは、

 覚えてないや~」

 

「レイ様、今後はガソタムの訓練に追加して

 勉学の方も訓練いたしましょう。

 レイ様のスケジュールに追加いたします」

 

「別にいいわよ!

 勉強は学校だけで十分よ!

 成績も悪い方じゃないし」

 

「いえいえ、レイ様の学力保持も

 執事としての務めです。

 私が勉強を教えて差し上げることで

 学年1位も夢ではありません。

 学年1位となった後、生徒会長も目指しましょう。

 そうすれば学校を第二のガソタム基地にでき…」

 

「それが目的かぁぁぁ!!!

 学校を基地になんてさせないから!!!

 生徒会長でも学校を改造とかする権限ないから!!!」

 

まったく、私の学力を心配してると思ったら

別のたくらみがあったなんて…

とりあえずの危機は去ったのだからあとは

ゆっくりと帰還させてよ…


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