第75話:覚悟の搭乗あるいは覆られた予告
変化したシート
すぐさま座ろうとしたときにスマホから
けたたましい音が鳴り響いた。
Jアラート…
つまり、避難指示が出た…残り、タイムリミットは
約30分…
「レイ、ガソタムは現在出撃用にユニット改修しておる。
飛行ユニット換装、撃墜用ショットガン装備
燃料補充したのち、システムチェックを行う。
出撃までおよそ20分じゃ」
出撃に20分つまり、残された時間は10分
10分で行けるのか…
「心配するなレイ!
10分あれば余裕で間に合う。
それよりも出撃準備ができるまで
ブリーフィングじゃ!」
シートに腰かけガソタムに搭乗する。
バロはもうおじいちゃんを隠すつもりはないみたいだ。
いつものってか、
全然慣れないが変身システムを通過して
パイロットスーツが私の体を覆いつくす。
そのままガソタムのコックピットへ搭乗する。
コックピットの片隅、バロがいつもホログラムで
投影する棚、そこには執事姿ではなく
おじいちゃんの姿が映し出されていた。
「出撃準備はすすんでおる。そっちはわしに
任せるんじゃ!
それよりも弾道ミサイルの迎撃について説明するぞ」
弾道ミサイル撃墜についてはシミュレーターで何度か
やったが、今度はシミュレートではない。
絶対に失敗するわけにはいかないのだ。
おじいちゃんの説明を一語一句聞き逃さないように
集中して耳を傾ける。
「いいか、レイ!
そもそも弾道ミサイルと言うのは、発射されてからまず
成層圏を抜けて宇宙空間に出る。
そこから着弾地点に向かうようにできてるのじゃ
つまり、発射されて山なりに飛んでくる。
その山の頂点の位置で迎撃じゃ
ガソタムの出力であればそこまで上昇できる。
ガソタムの飛行能力がマッハ2、
10分もあればお釣りがくるわい」
「その時かかるGはそんなにかからん!
およそ2~3Gぐらいじゃ、
遊園地のジェットコースターと同じぐらいじゃな」
上空200km…
思わずごくりと唾を飲み込む…
「なに、心配ない、迎撃する武器も今回は
ショットガン系の物を使う
ショットガンであればそこまで正確に照準を合わせる
必要もない。タイミングを合わせてトリガーを
引くだけじゃ…って…なにぃぃぃ!」
おじいちゃんがそこまで言い切ったところで
何かに驚愕した。なにが起こったのか…
「レイ、大変じゃ…
日本政府が要求をつっぱねたため
北夜国が発射スイッチを押してしまったぞい!」
「えぇぇ!?、なんで!?
まだ発射予告まで15分ぐらいあったよね!?」
事前の約束をやぶるなんてひどいじゃん!
何考えてるの!?
ってかガソタム、出撃間に合うよね!?
心臓が早く脈打っているのが分かる…
ただでさえ、町のみんなが生きるか死ぬかの瀬戸際、
これ、間に合わない…
「レイ!落ち着け!
ミサイルが発射されても着弾まで約10分ある!
残りの出撃シークエンスを省略して今すぐでるぞ!」
「でるって、おじいちゃん、大丈夫なの!?
宇宙まで飛ぶんだよね?
途中でエンジン止まって落ちるとか…」
「大丈夫じゃ!、のこりのシークエンスは
システムチェックのみじゃい、
わしが作ったガソタムにそんなものは本来
必要ないのじゃ」
おいおい、ほんとかよ…
でも、早くしないと間に合わないのも事実…
「わかったおじいちゃん!
おじいちゃんを信じる!サポートしてね!」
「もちろんじゃ!」
腹は決まった!女は度胸!
みんなを守るために、




