第60話:お墓参りあるいはハイテクすぎる墓標
バロからさんざん脅かされた翌日
私はおじいちゃんのお墓参りに来ていた。
と言っても、お墓があるのは家のすぐ裏だし
お墓の数が数件だけなのは田舎ならではだろう。
《源造さまがお眠りになっているお墓ですので
隅々まできれいに心を込めて掃除してください》
「おじいちゃんのお墓って言ったって
バロの中身がおじいちゃんじゃない…」
相も変わらず、外に出かけたときは
勝手に改造した私のスマホから話しかけてくる。
もう慣れたけど。
でも…
おじいちゃんのお墓…
いつ見ても奇抜だよね…
なんていうか、お墓の形が近代的というか
メカメカしいというか…
周りにお墓が並んでいなかったら
お墓だと分からないかもしれない。
「ねえ、おじいちゃん」
《どうし…いかがなさいましたか?レイ様》
また素がでそうになってるし…
「このお墓は先祖代々のお墓なんだよね?
なんでこんな形になってるの?
おじいちゃんがお墓を変えたの?」
《このお墓にご興味が御座いますか?
では僭越ながらご説明いたしましょう》
お墓のことを聞いてもらえてうれしかったのか
スマホから聞こえるバロの声はいつもより
テンションが高くなっているように聞こえた。
《実はこのお墓も源造さまの発明品の一つなのです。
いろいろなギミックが備わっており、お墓参りする人を
驚かせることでしょう》
「ギミック?」
お墓にギミック?どういうこと?
お墓参りに来る人を驚かしてどうするの?
ぜんぜん意味が分からない!?
《まず防犯面ですが、このお墓を荒らそうとする輩が
来たときは、電撃での撃退が可能で御座います。
もちろん24時間体制で監視も完璧に行われて
おります》
「お墓荒らしっておじいちゃんのお墓は
ピラミッドか古墳なの!?
取られるような財宝とか入ってないでしょ!」
《なにをおっしゃいますか!
天才である源造さまのDNAはもはや世界の宝です。
いつ何時狙われるかわかりません》
はぁ、よくもまあ、自分で自分の事をそこまで
言えるもんだわ…
恥ずかしくないのかしら?
まあ、おばあちゃんもここに入ってるわけだし
荒されたくない気持ちはわかるような気がするけど。
《他にも、夜になりましたら任意で
エレクトロニックパレード的なミュージックと
幻想的なレーザービームでの演出をする機能とかも
ついております》
「なんで!?
墓地でエレクトロニックパレードとか
何処に需要があるのよ!」
《もちろんここに眠ります源造さまを称えるための
演出装置で御座います》
う~ん。おじいちゃんって自己顕示欲こんなに
強かったっけ?
まさか、私の知らないところで夜な夜な
家の裏で光り輝いているなんてことないよね?
裏に後光のごとく光り輝く私の家を想像して
思わず身震いをしてしまっていた。
うらら
「はい!というわけで
『起動させないしガソタム』第60話を
読んでくださって
本当にありがとうございました!
司会進行の古谷うららです!」
うらら
「気づけばもう60話ですよ!
最初の頃はすぐに動くと思ってたのに、
本当にタイトル通り起動させないですね、
このガソタム!!」
うらら
「ちょっと作者さん!
読者の皆様も『いつ動くんだ』って
ずっとソワソワしてるんですよ!?
これロボットSF物の作品だよね!?
はい、作者さん言い訳をどうぞ!」
(ステージ脇の作者が、申し訳なさそうに
最初のメモを差し出す)
うらら
「なになに?……えーっと、
『60話までお付き合いいただき
ありがとうございます。実は、リアルを
追求していったら、ガソタムなんて
非科学的かなと思い始めちゃって……』」
うらら
「って、今さらそんなこと
思い始めないでよーーー!?
もう60話もこのロボットのことで
引っ張ってきたんだよ!?」
うらら
「1話であれだけ格好いい型式名とか
設定出しといて、非科学的だからって
どんな言い訳なのよ!……って、あれ?
また次のメモが出てきた。」
(作者がさらに別のメモを差し出す)
うらら
「なになに?
『このままSF物じゃなくて
日常系作品でどうでしょう?』」
うらら
「って、どうでしょう!?じゃないわよ!
わざわざメモを2枚に分けてまで
何を大真面目に大ボケかましてるの!?」
うらら
「ジャンルごと大迷走してるじゃん!!
ただの女子高生の一人暮らし物語に
シフトチェンジしようとしてるの!?
断固拒否しますからね!!」
うらら
「ガソタムが本当に起動する日は
来るのか本気で不安になってきましたが、
私はめげずに頑張ります……!」
うらら
「ロボットが動く気配はありませんが、
最後にお知らせです!」
うらら
「もし『それでもガソタムが動く日を
見届けてやる!』とか『日常系に
負けるなうらら!』と思って
くださるなら、
ページ下にある【⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎】や
【ブックマーク】で、私の生存を
応援してもらえると本当に嬉しいです!」
うらら
「それでは、
司会進行のうららでした!バイバイ!」




