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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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55/60

第55話:お盆のキュウリの馬あるいは意外な訪問者

宿題が終わらないのに

バロから言われて

今はお盆の準備をしている。

 

「お盆、お盆ね…」

 

海水浴に行ったあのイベント…

そこで私はバロの中身がおじいちゃんと確信した。

 

お盆って言うのは亡くなった人がその時期に帰って

来ることを想定して供養する行事…

 

でも、亡くなった本人はここにいるし、どうしよう…

いや、直近で亡くなった人だけでなくご先祖様とかも

含まれるから一応、やる意味はあるのだろうけど…

 

さっきから目の前にいるバロがロボットアームを

器用に動かして、キュウリに棒を差し込んで

お盆用の馬を作ってる。

 

「お盆ですから、ご先祖さまや源造さまを迎える

 ご準備をいたしませんと」

 

「源造さまって自分の事じゃん

 自分で自分のお迎え用の馬を作るってどうなのよ?」

 

私もお盆の準備を手伝っているんだけど

その光景を見ると呆れてしまった。

そんな時、ふいに玄関のインターホンが鳴った。

ん?来客?

今日はサキもチカも来る予定はなかったはずだし

誰だろ?

 

「は~い」と言いながら玄関に向かい

その扉を開く。

そこにいたのは九条さんだった。

 

「えっ、九条さん?来てくれたんですか?」

 

「ええ、ちょうどこっちの方に用事があったから

 ご迷惑だともおもったのだけど寄らせてもらったの

 源造さんのお墓参りもしてきたところなのよ」

 

「そうなんですね、来てくれてありがとうございます。

 どうぞ、上がってください。

 バロ!、お茶の用意お願い!」

 

九条さんの手を取り居間に案内する。

もう一度会いたいと思ってたからうれしいな。

いやにテンションが上がってしまう。

 

「あ、うららさんって焼き菓子はお好き?

 よかったらこれ食べてちょうだい」

 

「えっ良いんですか?わざわざすいません。

 バロ!お土産もらったからこれお皿に出して!」

 

ちょこちょことバロに対して指示する私を見て

九条さんはどことなくおかしそうに

 

「その子がうららさんの家のAI執事なのね?

 源造さんが作ったっていう」

 

「あっそうなんです。 バロ!ちゃんと挨拶して!

 海水浴の時九条さんに助けてもらったんだから

 バロからもお礼言ってよ!」

 

ちょうどバロがお茶を持ってきたタイミングで

バロの話になった。

バロはちゃぶ台にお茶を置いてから

 

「クジョウサマ、ハジメマシテ、バロトモウシマス」

 

「バロ?なんでそんなしゃべりかた?」

 

バロは甲高い電子音でしゃべりだした?

もしかして、九条さんに中身がおじいちゃんだって

バレたくないの?

九条さんはそのバロのごまかしを見透かしているように

にやりと微笑んだ。


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