第43話:予想斜め上の昼食あるいは執事の甘やかし
「じゃあバロ、海の家行ってくるから
引き続き荷物お願いね!」
《レイ様お食事ですか?》
「そうだけど何よ?」
また何か嫌な予感がする…
バロの事だからお昼は用意しておきましたとか
言うんじゃないだろうか?
しかし、海と言ったら海の家。
海の家で食べる、具の少ないカレー
キャベツと肉がちょっぴりの焼きそば
ぬるくてのびのびのラーメン。
それらを食べることが定番じゃないだろうか?
《レイ様、お昼の準備は整っております》
ほら、やっぱり、
でもどんな高級料理より海水浴で食べるのは
先ほど述べた食べ物が最高なのよ
「あのね!バロ…」
《あちらをご覧ください。
あの沖合に停泊しているクルーザーに
昼食の準備をしてありますので》
「クルーザー!?」
私の予想の斜め上の事を言ってきた。
てっきり、昼食の準備が整いましたので今から
巡航ミサイルでここまでデリバリーしますとか
そんなことだと思ったのに。クルーザーですって!?
見れば、遠くの沖合に停泊している船…
かなり大きく感じる。
もしかしてガソタムと同じぐらいの大きさじゃない?
《砂浜までクルーザーは来れませんので
ゴムボートであそこまで向かいます。
あっご心配なさらず、エンジン付きで私が
操縦しますので》
「いやいや、そうじゃなくってクルーザー!
クルーザーなんてどういうこと?
おじいちゃん、クルーザー所有してたって事?」
《いえ、レイ様、さすがに所有はしておりません。
あれはレンタルで御座います》
レンタル…
レンタルって言ったってあの大きさ…
結構な金額がかかるのでは…
《レイ様の生活費の中で、食費や家賃光熱費等
一切かかっておりませんでしたので
この度、贅沢をしてみました》
ぜいたく…
贅沢って言っても女子高生には過ぎたものでは
ないだろうか…
《さあ、お荷物をボートに乗せてください。
準備が出来ましたら行きますよ》
「え~船乗るの~!やった~」
「あっちょっとまって!サキ!チカ!」
私がバロに反論を言う前にサキたちは
ボートに荷物を運びこんでいる。
え~私のカレーは?焼きそばは?ラーメンは?
ものすごく楽しみにしていたわけでもないけど
風情ってものがあるでしょ!?
荷物を全て運び込んだ後
最後に私がしぶしぶボートに乗り込む。
波に揺れ、強い潮風にあおられながら
沖合のクルーザーに向かう私達。
このまま何事もなければいいけど…




