第42話:執事の盗撮あるいは重すぎる荷物
冷たい海水、眩しい太陽、友達とはしゃぐ時間
やっぱり夏はこうでなくっちゃ!
三人でひたすら遊んで気が付いたらお昼時になった。
「サキ、チカそろそろお昼にしない?
海の家へ何か買いに行きましょ」
「私焼きそば食べる~」
「はいはい」
まずはお財布を取りに行かないと、
サキ達と一緒に私たちの荷物まで向かう。
すると…
カシャッ!カシャッ!
…この音は何?
私達の荷物の方から聞こえてくるのだけど…
荷物に近づくにつれ音は大きくなっていく…
不審に思いながらも
私が敷いたレジャーシートの前まで着て呆れてしまった…
「バロ…なにやってるの?…」
レジャーシートの上には何やらごつい望遠レンズがついた
一眼レフのカメラ。
いやただのカメラではないみたいだ。
土台の部分にタイヤ?キャタピラがついていて
レンズの部分も上下左右動くようになっているみたいだ。
小刻みに動くそれは、私たちをとらえると
レンズ部分がフォーカスしてカシャッ!と音を立てる。
《これはレイ様、レイ様達の思い出を記録して
差し上げようと思い、家から遠隔で飛ばしました》
家から飛ばした?
さっき言っていたミサイルみたいなやつ?
いやそれよりも…
「バロ!、何を写したか見せなさい!」
《いえ、レイ様、まだ編集がされていない…あっ》
カメラを拾い上げ、背部の液晶画面を見る。
結構ずっしりと重いなこれ…
えっと、撮った写真を見るには…こうかな?…出た
そこに写っていたものは私達三人の写真…
でも、やたらに胸とかおしりとか強調されるような
構図で撮影されていた。
「…バロ、写真を撮るにしてもなんだかエッチくない?」
《レイ様の成長過程を記録することは私の最優先事項で
御座いますので》
「ふ~ん、でも私の成長記録なのにサキとチカも
同じような構図で撮っているよね?」
《それは対比データで御座います。
同年代と比べてレイ様の胸は若干…》
「若干なによぉぉ!悪かったわね!小さくて!」
全くこの執事はもう!デリカシーってやつが…
もういいや!、無視してさっさとお昼を買いに行こう。
《あっレイ様、大変恐縮なのですが…》
「なによ!」
《お帰りの際は、このカメラを持ち帰っていただいて
宜しいでしょうか?》
「こんな思いカメラ持って帰るの!?
ここまで飛ばしたなら、帰りも飛ばせばいいじゃない」
《カメラの飛行ユニットは使い捨てになっておりまして
帰りの分は無いのでございます》
えっ!?なに?
帰りに普通より重いパラソルと
このずっしりと重いこのカメラ持って帰るの!?
プラス、自分の着替え等の荷物
想像するだけでげんなりする。
途中でちから尽きないようにお昼
しっかり食べておかないと…




