第41話:たのしい海水浴あるいは行き過ぎの防犯
「わ~い!うっみだ~
うらら!チカ!早く!早く!」
「サキ、はしゃぎすぎ!」
夏休みに入って、早速三人で海に来てみた。
運よく天気も快晴。
海水浴にはもってこいの天気ではないだろうか
とりあえず、レジャーシートを広げ荷物を置いた。
さすがに三人、全員共ここから離れると荷物が心配だが
どうするか…
《レイ様、荷物番は私にお任せください》
…スマートフォンからバロの声が聞こえてくる。
夏休み直前に無許可でバロに改造された携帯…
が、携帯電話にアクセスしているだけのバロに
荷物を守ることなんて出来るのだろうか…
「バロ、荷物を見てもらうのは良いのだけど
盗難とか防げないでしょ?」
《いえ、レイ様ご安心ください。
私の高性能ミリ波レーダー式弾道誘導システムによる
ミサイルを家から射出します。
およそ15秒で寸分の狂いもなく
盗難者を爆撃できます》
「爆撃してどうするのよ!
それだと私たちの荷物も木っ端みじんに
なるでしょうが!」
3人が海で遊んでいるときに
荷物に忍び寄る怪しい人影、
隙を突き荷物を抱えて逃げようとしたその時
私の家の方向から爆音とともにミサイルが降ってきて
私たちの荷物ごと犯人は吹っ飛ばされる…
海水浴どころではないし、
荷物が爆散して私たちはどうしろと…
《帰れなくなりましたらガソタムでお迎えに
まいりますけど》
「それは却下!」
まったく、この前の水着選びの時から
事あるごとにガソタムを二人にばらそうとしてくる。
本当に何を考えているのやら…
「とにかくミサイルはダメだから!
荷物が犠牲にならない方法にして!」
《…かしこまりました、それでは本日出発前に
お持ちくださいとお渡ししたパラソルがありますね?
それを立てて頂けますか?》
パラソル?
確かに家を出るときにバロが持ってけと
言ったからわざわざ持ってきたがパラソルと防犯に
どんな意味があるのか?
まあ、日差しも強いし、せっかく持ってきたから
立てようと思っていたけど。
《そのパラソルの先端からは電磁誘導で電撃を
発射する事が可能です。
不審者が現れましたらそれをもって
迎撃いたします》
電磁誘導で電撃って…
どうりでただのパラソルにしては重いと思ったのよ
「バロ、その電撃って人は死なないのよね?」
《はい、電撃の強さは調整可能です。
気絶するぐらいのから、神の雷レベルでの放電も
可能で御座います》
「神の雷はやりすぎでしょ!そこまでしなくていいから!
とにかく、殺しちゃうのはダメだからね!」
バロは《かしこまりました》と言ったが
ちゃんとわかってくれたのよね?
私は若干の不安を残しつつバロに荷物番を
お願いして、波打ち際へ向かったのであった。




