第37話:待望の夏休みあるいは執事の余計なお世話
この田舎町で起こった騒動…
銀行強盗事件から数日たって今日は終業式
ニュースでは、目下犯人の行方がつかめてないと
報道され、警察の捜査は続いているとの事
海に落ちた車は引き上げられ、その中にあった
現金の入ったバッグは回収された。
あの事件は私の心に深い傷跡を残した以外は
だいたい丸く収まった。
男の人に対してトラウマが出来ちゃったかも…
なんて、終業式での校長先生の話も上の空で
そんなことを考えていた。
HRが終わるとさっそくサキ達が私のもとにやってきて
「うらら~夏休み!夏休みだよ~!」
うんはしゃぐ気持ちはわかるけどもうちょっと
落ち着こうか…
この勢いだと夏休み中毎日泊まりに来そうだわ…
別にいいけど…
「サキ、少しは落ち着きなさい、で、うらら、
せっかくの夏休みだし、三人で海に行かない?」
チカからの魅力的な提案
そうよね、高1の夏休み、遊びまわるのが義務よね?
海…海水浴場はこの町から意外と近く、
私の家からでも片道1時間ほどだろうか、
全然日帰りで行ける距離にある。
「海!私行く!行きたい~!早く行こ!」
「だからサキ、落ち着いて、
これから計画を立てるんだから」
「じゃあ、水着!これから水着を買いに行こうよ!」
水着…そうね、考えてみたら私、中学の時に使っていた
スク水しか持ってないから、買いに行かないと。
高校生でスク水で海水浴はちょっと恥ずかしいからね。
「じゃあサキ、チカ、この後買い物行きましょ。
その前にお昼どうする?」
三人でお昼食べてお買い物
今私、最高に楽しい青春を送っているのでは
ないだろうか?
≪ザッ、ザザッ…レイ様お疲れ様で御座います≫
「バロ!?、なんで?、なんでバロの声が聞こえるの?」
いきなり私の脳内にバロの声が響き渡る
「あっ、バロだ~バロこんにちは~」
えっ?サキ達にもバロの声が聞こえている!?
確か骨伝導方式で私にしかバロの声って聞こえないんじゃ
まさか、他の人達にも聞こえちゃってる!?
《サキ様、チカ様も学校お疲れ様で御座います。
レイ様、ご安心ください私の声は御三人様にしか
聞こえておりませんので》
「聞こえてないって、大体学校でどうやって
話しかけてるのよ!」
《はい、レイ様のスマートフォンを改造させて
頂きました。
これで、家以外でもレイ様のサポートは万全です》
いや、望んでないんだけど…
家ではバロに振り回されてるから、
学校ぐらいではほっといて欲しいのだけど…
うん、家に帰ったらじっくりとバロと話し合おう…
「で、なんでこのタイミングで話しかけてきたのよ?」
《はい、学校が終わりましたら水着を買いに
行かれると聞きましたので》
「水着を買いに行くのがなによ?」
《買いに行く必要は御座いません。
わたくしの方でご用意がありますので》
「…」
バロがまた変なことを言ってきた…
私たちの水着が既に準備してある?
なんで?
どういうこと?




