↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
33/59

第33話:暗闇からの脱出劇あるいは落ちてきそうな満天の星空

「ひゅーっ、…ごほっ、げほっ! げふっ…!」

 

私、今生きてる?生きてる?死んでないよね?

ものすごい勢いで海水が侵入する車から

命辛々脱出して、真っ黒な水面を泳いできた。

海面に出てきたところでバロが赤い光を点灯させ

「こちらです」と言うから、その方向に泳いだけど、

ゴールの見えない暗闇の中でいつまで泳げばいいのか

分からないままの遠泳。

はっきり言って恐怖でしかない。

っていうかバロ海面に浮けるなら私が泳ぐの

手伝ってくれてもよかったじゃない?

 

「ふー、はー、はぁ、…、…」

 

やっと呼吸が整ってきた。

そのままあおむけになると目の前には

満天の星空が…

 

「レイ様、この美しい星空とレイ様という構図

 とてもお似合いです。この夜空最高でしょう?」

 

安室さんのホログラムから、いつもの執事の姿へ

変わっていたバロが私に語り掛けてくる。

 

「えぇ、本当に綺麗…

 って、ちがぁ~うぅぅ!何てことするのよバロ!

 別に私は海で泳ぎたいとも夜空を堪能したいとも

 言った覚えがないのに!

 本当に死ぬかと思ったんだから!」

 

悠長なことを言うバロに私は飛び起きて

文句の言葉を連打する。

いや、本当に生きているのが不思議なぐらいよ…

 

改めて、いまさっきの状況を整理してみる。

確かカーブに差し掛かったところで、

いきなりすごい衝撃があって、おそらく

バロが海に向かって車ごとダイブしたのだろう。

 

その時の状況が一瞬過ぎて何が起こったか

判断できなかったけど…そのあと

何もわからない状況のまま車の窓から大量の海水が…

あれもバロが海へ落ちる前に窓を全開に

していたんだと思う。

何かで聞いたことがあるけど水中では水圧で

ドアが開けられなくなると聞いたことがある。

おかげでドアはちゃんと開き

私は脱出することができたのだ。

 

「失礼しましたレイ様、少々心拍数の上昇を

 感知いたしましたので軽いジョークを…」

 

「いらないわよ!てか、心拍数の上昇は

 たった今泳いできたんだから当たり前でしょ!」

 

「毎日ガソタムの戦闘訓練を行っている

 レイ様ならこれぐらいのことは朝飯前だと

 判断しましたので…」

 

「ガソタムの戦闘訓練で着衣水泳なんて

 やってないでしょぉぉぉ!

 服を着たまま泳ぐって大変だったんだからね!

 あと、朝飯前ってさっき夕食を食べたばっかりで

 それで泳がされて結構苦しかったんだから!」

 

やっと息が整ってきたのに

バロに対する怒涛の文句の乱打で

また息が上がりそうになる。

もういいや、また仰向けになって星を眺めていよう

幸いなことに、今の季節は夏

凍える心配もないし、濡れた体に夜風が結構気持ちいい。

 

「レイ様、しばらくそのままお休みください。

 ただいま警察無線をハックして、こちらに

 警察を呼び寄せますので。

 警察が来たら、犯人が車から脱出したところは

 見たけど、その後どこに行ったか分からないと

 言ってください。それで今回のミッションは

 完了でございます」

 

今回のミッションねぇ…

何か腑に落ちない部分もあるけれど

まあ、バロが言ったシナリオでうまくいくのだろう。

私はそう思いながら、この美しい夜空を

目に焼き付けるのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。