第30話:中年の女装あるいは場末のスナック感
思考が一瞬止まってしまった…
安室さんは男の人だよ?っていうかおっさんだよ?
なんで私の制服を着てもらう必要があるのか…
「バロ…何言ってるの?
安室さんに制服を着てもらうとか
意味が全然分からないんだけど…」
「レイ様、現状を打破するために私に考えがございます。
とりあえず、信じていただけませんか?」
「いや全然信じられないんだけど…
私の制服を着られるのも抵抗があるんだけど…」
世の中の大抵の女子高校生はみんな同じことを
思うのではないだろうか?
誰だって自分の制服をおっさんに着てもらおうとは
絶対に思わないはず。
「レイ様、もう時間の猶予もございません。
私の緻密なシミュレーションではこの方法しか
ないと愚考いたします。ご決断を」
うーん…それしかないと言われても。
って考えてる時間もないのか、じゃあ、しょうがない…
ってちょっとまてよ…
「バロ、分かった!分かったからちょっと待って!」
私はあることを思い出して自分の部屋へ駆けていく。
クローゼットの奥…えーっと確かここらへんに…
あっ、あった!
私は目的の物を手に取り急いで居間に戻る。
「バロ、安室さんに着せるならせめてこっちにして!」
私はもう一着の制服を差し出す。
この制服は初めてガソタムに搭乗したときに
パイロットスーツに変身させるために
強制的に粒子に分解された制服だ。
再構築をされ制服の形は保っているらしいが
ふたたび粒子になってしまう確率が
ガリガリ君で当たりを出す確率と聞いて
二度と着まいと封印していたものだ。
こっちだったらまだ我慢できる。
この事件が解決したら廃棄処分しよう。うん。
バロは「かしこまりました」と言って
安室さんと居間からでて着替えに向かった。
本当に何を考えているのか…
っていうか私の制服のサイズ…着れるのか?
安室さんはそこまで大柄ではなさそうだけど
中年特有のあのお腹、お腹がポッコリ出ちゃってるし…
数分後…
「お待たせいたしました」
バロと安室さんが戻ってくる。
「…」
おっさんが、自分の制服を着て自分の家の居間にいる…
なんというか…、普通の人はこんな光景は
見ることはないのではないだろうか…
ほら、サキとチカも安室さんの姿を見て
フリーズしちゃってるじゃない…
「バロ、それで安室さんに制服を着せて
それからどうするのよ?」
「はい、ここから、女子高生に見えるように
変装を施します」
変装ねぇ、さすがにそれはちょっと無理が…
バロがロボットアームを操り安室さんの変装?を
行っていく。
無精ひげをカミソリで剃っていき、あっ、
腕と足の毛も剃っていく。
それが終わると、顔に化粧をってちょい待ち!
その化粧品、私のじゃないの?
もう、それも買い替えしなくちゃ…
あっ!口紅はやめて!せめてこっちの新品つかって!
なんて、やっているうちに処理は終わったみたいだ…
う~ん、化粧のおかげで多少女子高生に見える?
ドラマで出てくる、場末のスナックの太っちょな
女性までは見えなくもない…
高校生とまでは微妙だけど…
うらら
「はい!というわけで
『起動させないしガソタム』第30話を
読んでくださって
本当にありがとうございました!
司会進行の古谷うららです!」
うらら
「今回は、ガソタムのことについて
作者さんに聞いてみたいと思います!
ガソタムってどうやって
動いてるんですか?ガソリン?
はい、作者さん答えてください!」
(ステージ脇の作者が長文のメモを差し出す)
うらら
「なになに?……えーっと、
『ガソタムの駆動原理についてですが、
あれはただガソリンを
燃やしているわけではありません。』」
うらら
「『第1話のスペックにも
「重力変換式着火型ガスタービン
推進機構」と書きましたが、』」
うらら
「『これを英語にすると
「Gravitational Spark
Turbine Mechanism
Powered by Fusion」となります。』」
うらら
「『まず、ガソリンをエンジン内で
意図的に不完全燃焼させ、
そこから水素を抽出します。
その水素を独自の触媒によって
瞬間的に重水素へと加工。』」
うらら
「『それを機体中心部にある
「超重力ジェネレーター
(Gravitational)」で圧縮し、
発生させた超高温プラズマ内で
【核融合反応
(Powered by Fusion)】を起こして
莫大なエネルギーに
変換しているのです。』」
うらら
「『だから略して「ガソタム」
なんですよ』……って、えええ!?」
うらら
「ちょっと待って、何この文字数!?
いつものシャイな姿はどこいったの!?
ガソタムの駆動原理、
めちゃくちゃガチなSF設定じゃん!!」
うらら
「っていうか【核融合】って、
それって要するに核ってことだよね!?
私、そんな危険なロボットの中に
乗らされてたの!?」
うらら
「全長18メートル、60トンの巨体が
核のパワーで動いてるなんて聞いてない!
安全対策は本当に大丈夫なの!?」
うらら
「事故ったらどうなるのよおじいちゃん!
ガソリンどころの騒ぎじゃないじゃん!
怖すぎて、次から乗るの拒否したいです……。」
うらら
「設定がガチすぎてドン引きですが、
最後にお知らせです!」
うらら
「もし『放射能にも負けないように』とか
『うららちゃん体気をつけて』と
私の健康を心配してくださるなら、
ページ下にある【⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎】や
【ブックマーク】で、私の生存を
応援してもらえると本当に嬉しいです!」
うらら
「それでは、今回のあとがきはここまで!
司会進行のうららでした!バイバイ!」




