第29話:刑期の長さあるいは持ち込まれた制服
ふぅ~、
ご飯を食べて食後のお茶を飲んだら
ちょっとおちついたかも。
安室さんにも食事をふるまってあげて
「なんか…すいません…」なんて恐縮しちゃってる。
ちなみに、もう危険はないと判断して拘束はとっくに
解いてあげた。
「安室さん、それでこれからどうするんですか?」
私の質問に対してすっかり落ち着いてしまった安室さんは
「大変ご迷惑をおかけしました…
冷静になってみると、とんでもないことをしたと…
皆さんには危害はくわえません。
ちゃんと自首しようと思います」
うーん…すっかり毒が抜けたというか
言葉遣いも変わっちゃって…
しかし、このまま自首して捕まるのはなんだか
後味がわるいな、私もまるっきり無関係じゃないし…
「バロ、この人が逮捕された場合、
どれぐらいの罪になるの?」
この人のこれからの人生がどうなるのか、ちょっと
気になったのでバロに聞いてみる。
「はい、この男の罪状ですが、銀行強盗、これは
強盗既遂罪で、5年以上の懲役刑になります。
さらに、この家に立てこもり、人質を取った分が
2~3年ほどの刑期になり合わせて
懲役8年ほどでしょうか」
うっ、結構長い、私が原因の一部分…
一部分、ここ大事だからね!
責任があってそれで8年も刑務所に入れられちゃうとか…
なんか、全部丸く収まるいい方法はないかしら…
私が答えが出ない問題を延々考えていると
バロがなにやらアームに抱えて服を持って来た。
服って言うか制服?なんで今持ってきたの?
制服を今からクリーニングでもするの?
「バロ?なんで私の制服なんて持ってきたの?
クリーニングなら後回しにして今この問題を
一緒に考えてよ」
制服を含め、私の服は全てバロが洗濯とかをして
くれている。
それに対してはいつも感謝をしてるんだけど、
今はそれどころではない。
この状況を覆す方法を一緒に模索して欲しいんだけど…
「いえいえ、レイ様、クリーニングではなく
八方丸く収まる方法が御座います。
この制服はそれに使用するのです」
?、はて、制服で一体どうやって
この状況を何とかするのか?
私がどう考えても制服と今の現状がまったく繋がらない。
バロは制服を持ったまま安室さんの方へ行き
天地がひっくり返るほどの衝撃的な一言を発した。
「それでは、犯人さん、この制服を着てください」
「…」




