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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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23/60

第23話:慣れすぎたアラートあるいは能天気な私

あれから、サキたちは遠慮という言葉を

忘れたように、何度も遊びに来た。

まあ、友達が家に来てくれるのはうれしいので

それは構わないのだが…

ただ、チカだけは、毎回出てくる豪華な料理に

恐縮していたみたい。

 

仕方ないので、二人には、「絶対秘密」と

念を押したうえで、材料費などかかっていないことを

打ち明けた。

それからはチカも心から楽しんでくれるように

なったと、そう感じた。

 

ピロリロリン! ピロリロリン!

はぁ、またか…

最近は、携帯電話からけたたましく鳴る

Jアラート音が増えてきていた。

日本の北にある国、北夜国が実験で

ミサイルを発射しているらしい。


しかし、本当に頻繁に飛んでくる。

一週間も開けずに発射されているんじゃないだろうか。

最初の頃は、音を聞いて恐怖を覚えたが

今はすっかり慣れてしまった。

 

「レイ様、緊張感が足りないのではないですか?

 Jアラートとは国民の生命にかかわる重大な

 危機を瞬時に伝えるシステムで…」

 

また始まった…

バロは変な所で真面目なのか、いつも私を窘めてくる。

 

「もういいわよバロ、どうせまた海に落ちるでしょ。

 日本までは届かないんだからいいじゃない」

 

不謹慎なセリフと共に一応テレビをつけてみる。

テレビの緊急ニュースではキャスターが慌てた

様子で原稿を読み上げていた。

 

『番組の途中ですが、緊急ニュースです。

 政府によりますと、先ほど北夜国からミサイルが

 発射された模様です。

 ミサイルは日本の方角に飛んできているとみられ、

 現在、詳しい情報を集めています。』

 

ふむ、日本の方向には飛んできてるのか…

 

「バロ、今回のミサイル、どんな感じ?」

 

ミサイルが飛んでくるとバロに確認をとる。

すると。

 

「はい、レイ様。私の高性能レーダーによると

 当該ミサイルは現在、高度150キロを飛行中。

 およそ3分後に北海道の西側の海に落下します。

 日本の排他的経済水域にも届きません」

 

とまあ、毎度こんなやり取りを繰り返している。

バロの高性能レーダーってやつがどんなものなのか

知らないけど、大体後で報道されるニュースの

情報と寸分違わないことは今までにない。

 

そのあとは、国が北夜国に遺憾の意を示したって

ニュースを見てって感じを繰り返す。

 

ふとスマホを見てみるといつの間にかRINEに通知が

あったようだ。って…サキ…

RINEを開いてみると「明日も泊まっていい?」と

書かれている。

サキ…なれる感覚はわかるけど

私より能天気なんじゃないの…とあきれながらも

「了解」と返事を返す。

もうすぐ夏休み。

どっかの物騒な国のミサイルなんて私たちには

関係ないのよ!

高校1年の夏休みは一度きりなんだから。

…やっぱり私の方が能天気なのかもしれなかった。


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