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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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20/59

第20話:極楽の浴場あるいは投下される爆弾

不審物を排除して浴室に向かうと、

すでにサキたちがはしゃいでいた。

 

「うらら!このシャワー、ストーカーなみに

 私を追っかけてくるんだけど!超気持ちいい!」

 

うん、楽しそうで何より。

……って、いやいや待て。

改めて浴室を見渡して、私は正気に戻った。

広い。広すぎる。元の浴室の何倍だこれ?

普通の一般住宅に収まるスケールじゃない。

時空でも歪んでいるのだろうか。

 

「いかがですか。まずは全自動掛け湯です。

 終わりましたら正面の湯船へどうぞ」

 

「バロ!あんた覗いてるでしょ!

 後で覚えてなさい!」

 

私が入った瞬間に響くアナウンス。黒確定だ。

 

「いえ誤解です。カメラなど使いません。

 湯気に超音波を流して3D化しています。

 いわば「ソナー」ですな」

 

技術の無駄遣いすんな!と叫びたいが。

 

「バロ、このお風呂、うちの敷地より

 広いんだけど何これ?」

 

「ここは半地下です。先ほどの廊下は

 視覚トリックで平面に見せておきました」

 

地下室を隠すカモフラージュに、

別の地下室を使うなんて、なんて奴だ。

 

『レイ様。この豪華な地下風呂を隠れ蓑にすれば

 真下の『本命の巨大基地』はバレません』

 

バロが脳内に直接語りかけてきた。

妙に説得力があるのが本当に悔しい。

 

「うららー!ここジャグジーになってる!

 早く来なよー!」

 

ジャグジー。もうリフォームの枠を超えている。

私は諦めて、サキとチカのもとへ向かった。

 

「はぁぁぁ…とろける…」

「激しく同意。語彙力が消滅するレベル」


湯船に浸かった瞬間、二人は液体化していた。

人間をダメにするジャグジー?

疑問に思っていると、バロが解説を始める。

 

「このジャグジーはバイタルを瞬時に読み取り

 最適な気泡と水圧を発生させています。

 疲労回復、デトックス、美容に効果的です」

 

スペックがガチすぎる。

まぁ害がないなら…と私も恐る恐る浸かった。

あ、これすごい。気持ちいいの次元を超えてる。

肩が、腰が、日頃のストレスが

強制的にデトックスされていく…!

 

「ふええぇぇぇぇ…」

 

変な声が出た…

 

『レイ様は隠匿ミッションで限界でしたから。

 疲労度が高い人間ほど気持ちいいはずです』

 

脳内バロ、うるさい。でも事実。

私の疲労の3割はあんたのせいだけどね!

 

「皆様、温まりましたら、次へどうぞ」

 

「こちらの台に寝そべってください。

 自動洗浄およびマッサージを行います」

 

「わーい!人間洗濯機だー!」

 

「あっ、待ってサキ!」と止める間もなく

サキがホイホイと台に寝そべる。

警戒心ゼロか。

様子見を…と思った瞬間、

壁から無数のノズルがシャキーンと出現。

謎の泡が噴射された。

 

「ひゃあ!?泡が、泡がウゴウゴ動く!」

 

サキにくっついた泡が生き物のように動いている。

絵面がちょっとホラーだ。

 

「肌を守るため、泡に電子パルスを照射し、

 泡そのものを動かしております」

 

泡が激流で洗い流されたかと思うと、

次は緑色のスライムっぽい液体がぶっかけられた。


「はぁ…骨が…筋肉がほぐれる…」

 

サキは完全に目がイッていた。

絶対に怪しい薬物とか入ってないよね!?

 

「特製ジェルによる超次元マッサージです。

 電子パルスでコリをピンポイントでほぐします」

 

まぁ命に別状はなさそうだが。

と、その時。湯船にいたチカが

すくっと立ち上がり台へ向かった。

 

「バロさん、次は私をお願いします」


「ちょっとチカまで!?正気!?」

 

「だって、サキのあの顔見たら

 やらない理由がないじゃない?」

 

「さあレイ様も遠慮しないでこちらへ」

 

…別に遠慮しているわけでは、

まあ、私も試してみるか。

……結果。

最高だった。抗うだけ無駄だった。

私たちは洗われる子犬のように極楽を堪能した。

 

一連のフルコースを終え、

お湯に浸かろうとした時、バロが、

 

「皆様、お次はあちらの部屋へどうぞ。

 アロマを使用したミストサウナです」

 

バロ、マジでいくら使った?

一般住宅にサウナって、どう考えてもおかしいでしょ!

 

「うららの家、最高……。

 私、今日からうららの家のペットになる……」

 

「そこはせめて子供になりなよ」


ツッコミつつも、チカを見たら

チカも「ワン」とか言いそうな顔をしている。

二人がここまで喜んでるなら、もういいや……。


「当家の子供になるということですか?

 大歓迎ですが、訓練を受けてもらうことが

 条件になります」


「訓練?」


リラックス空間にバロが爆弾を投下してきた。


「あ、ハハハ!訓練っていうのは、

 ものすごく激しい、最先端のヨガのこと!

 一般人にはできない本格的なやつだから!」


必死の引きつった笑顔で誤魔化す。

バロめ、わざとバラそうとしてない!?

私はサキたちの手を引いてサウナから脱出した。

幸い、サウナの熱気で二人の脳みそも

限界までとろけていたようで追及はされなかった。

ふー…命拾いした…


うらら「はい!というわけで、

『起動させないしガソタム』を

いつも応援してくださり、

本当にありがとうございます!

司会進行役の古谷うららです!」


うらら「祝・20話の大台突入!

というわけで、今回も作者さんから

重大な裏話があるそうなんですが……

一体どんな深い設定が?」


作者:(待ってましたとばかりに、

欲望のギラついた目で

血書のベトつくメモを差し出す)


うらら「うわっ、筆圧が怖い!

えーっと、内容は……

『なぜ主人公が女子高生なのか?』

……あ、私のことですね。

やっぱり何か壮大な伏線が?」


作者:(フヒフヒと不審な吐息を漏らし

次のメモを突き出す:


『太ももとメカの対比が最高だから。

あと本音を言うと、合法的に

女子高生を合法的にハァハァ……』)


うらら「誰かーーー!!

早く警察を呼んでください!!

ガチの不審者がここにいます!!

下心を電波に乗せるな!!」


作者:(今度は机の下に潜り込み、

涙で濡れたメモをスッと出す:


『うららちゃんが想像の5万倍

口が悪くて、毎晩泣いてます』


うらら「被害者面するなーーー!!

誰のせいでこんな戦闘力高い

ツッコミに育ったと思ってんですか!

全部あんたのカルマだよ!!」


うらら「……コホン。失礼しました。

作者は現在、私の蹴りで

机の奥に沈んでおりますが、

物語はここからさらに加速します!」


うらら:「というわけで画面の下にある

【ブックマーク追加】と、

【評価システムの星】をぽちっと

押して作者を慰めてあげてください!

これがないと次の話が遅れます!」


作者:(机の奥から力強く親指を立てる)


うらら「ゲンキンな奴だな!

それでは皆様、21話以降も

よろしくお願いいたします!

司会進行のうららでした!バイバイ!」



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