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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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15/59

第15話:親友の来訪あるいはAI執事の暴走

ピンポーン、

玄関のチャイムが鳴り響く。

 

「うららー、来たよ~」

 

サキとチカが来たようだ。

その両手には大量のお菓子を抱えて玄関で待っている。

学校が終わってから、じゃあ、一旦家に帰ってから

うららの家に行くね~と別れた後、

準備してから二人が家に遊びに来た。

 

「バロ!絶対に二人の前に出てきちゃだめだからね」

 

バロに念を押して私は玄関に迎えに行く。

 

「いらっしゃい、サキ、チカ!さあ、上がって」

 

二人を居間に案内する。

言いつけ通りバロは姿を消しているみたい。

 

「けっこうきれいな家なんだね、こんな一軒家に

 一人暮らししているうららって何者?」

 

なんてサキが冗談を飛ばしてくる。

 

「私はおじいちゃんから相続しただけだよ、

 でも古い家だけど趣があっていいでしょ?」

 

サキに何気ない返事を返すと次はチカが話しかけてくる。

 

「見た目は古く見えるけど、なんか壁とか新品みたいで

 綺麗だよね?リフォームとかしたの?」

 

「べ、別にそのままだけど、おじいちゃんが

 生前、壁紙とか変えたのかも、アハハ…」

 

うーん、サキはともかくチカは鋭い、

さすが、校内成績上位者だけのことはある。

無事に最後まで隠し通せるか、ドキドキしてきた。

 

「じゃあ、ちょっとお茶を淹れてくるから

 待っててね」

 

私がそう言って立ち上がると、

『ピピ、ゲスト二名の身体情報のスキャニングが

 完了いたしました。

 これより、最高のおもてなしを開始いたします』

 

頭の中にバロの声が突如響き渡る。その瞬間

パンッ!、ポンッ!

テーブルに置かれたお菓子の袋。

ポテチやチョコの袋がいきなり開いた。

 

!!!っ

 

「ひゃっ⁉なになに?いきなり袋が…」

 

いきなり袋が開いて動揺する二人、

何が起こったのか私にもわからない…

『お二人の栄養情報から、塩分と糖分が不足している

 と判断しました。補給をしやすくするために

 袋の開封を補助』

何勝手なことしてるのバロ、

驚いている二人を何とかごまかさないと。

 

「あー、ごめん言うの忘れていたわ、

 この家、密閉率が高いみたいで、

 他の部屋との気圧差でたまにそうなるのよ」

 

私の苦しい言い訳…

二人とも「へーそうなんだ…」って言ってるけど

納得してくれたのかな…

 

「まあ、勝手に袋が開いちゃったけど

 先にお菓子食べて待っててよ。お茶淹れてくるね」

 

そそくさと居間から離れ台所へ

するとそこにバロが近づいてくる。

 

「バロ!さっきのは何なのよ!

 勝手なことしないでおとなしくしててって

 お願いしたはずよね?」

 

するとバロは悪びれもせず、

 

「レイ様、先ほど袋が開いたのは気圧差ではないです。

 テーブルの上に電磁波を照射し

 電磁誘導の原理で袋を開けました」

 

「そんなこと、聞いてないのよ!

 何もしなくていいの!おとなしくしてて!

 あと、さっきの頭に響いたバロの声、あれは何?」

 

「ああ、あれはレイ様だけに聞こえるように

 超音波を収束させて、レイ様の頭蓋骨へ送りました

 骨伝導で音を伝えました」

 

…あきれて何も言えない。

が、ここであきらめるわけにはいかない。

私の平穏な日常のために!

 

「いい、バロ!もう一度言うわよ!

 バロは何もしないで!不自然だと思われることを

 されるのは迷惑だから!」

 

はっきりとバロに命令を伝える。

 

「そうは言いましても、

 古谷家に招待したお客様に満足して頂かないと

 源造様に顔向けができません。

 次は、お二人の体調を向上するために

 栄養サプリ入りのお茶をご提供…」

 

「しなくていいから! 普通の麦茶でいいの!

 …いい、次に何か余計なことをしたら

 二度と戦闘訓練はしないからね!わかった?」

 

お盆の上にコップを3つ用意し、

冷蔵庫から麦茶を取り出しながらバロにきつく言う。

 

「かしこまりました。

 レイ様の意見を尊重し静観モードに移行します。

 しかし、最低限のサポートは続けさせていただきます」

 

最低限のサポート…

いやな予感しかしない…

 

「バロ、最低限のサポートって何よ?」

 

これ以上変なことをするつもりなら

庭に穴を掘ってバロを埋めるとか考えるのだけど。

 

「例えば、お友達の会話で話が途切れた時

 先ほどの骨伝導で会話が弾む話題を提供するとか」

 

ふむ、まあそれぐらいなら許容範囲内か…

いや別に友達と会話していて、会話が途切れて

気まずいなんてことないけど、

別に私はコミュ障じゃないし。

 

「とにかく、おとなしくしててよ」

 

お盆を持ちあげバロに再度命令をして

居間に戻る。

 

このまま、おとなしくしてくれていればいいのだけど。

しかし、居間に戻った私を待っていたのは

楽しい友達との会話ではなく、試練だった。


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