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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下に残した遺産ーTrue Story~  作者: じょん-ドゥ


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第12話:コックピットあるいは戦闘訓練

ガソタムのコックピット…

ところどころに非常灯が点いてるだけで、とても薄暗い…

 

「レイ様、ガソタムへの初搭乗成功、おめでとうございます」

 

コックピットの右端にホログラムが表示される。

バロの球体の本体ではなくホログラムだけだ。

 

「バロ!さっきのは何なのよ!」

 

落とされ、脱がされ、変身させられ、

とんでもない目にあっているんですけど!

 

「ガソタム搭乗システム及び

 パイロットスーツ変身システムですが何か?」

 

よくもまあ、ぬけぬけと…

 

「だから、なんであんなシステムにしてるのよ!

 無理やり変身させるなんてひどいじゃない!」

 

「ご安心くださいレイ様、搭乗及び変身シーンは

 余すところなく映像データにばっちり記録済みです」

 

「安心できねぇぇ!バロそのデータ消しなさいよ!」

 

「レイ様それは不可能です。

 一度取得したデータを消すにはマスター権限が…」

 

またそれか…、私の許可なく録画したくせに

そのデータを消せないなんて…

 

「いいから消しなさい、じゃないと

 訓練なんてやらないからね!」

 

バロに向かって猛抗議をする。

 

「仕方ありませんな、

 では、源造様の極秘ファイルサーバーに移動し

 ロックをかけておきます」

 

「そうじゃなくて、消してって言ってるの!」

 

「大丈夫でございます。

 源造様の極秘サーバーは源造様にしか

 アクセスする事が出来ませんから」

 

う~ん、誰にも触ることが出来ないならいいのか?

もやもやが残った感じはするが、消すことが出来ないとか

言っていたし…

 

「ではまずガソタムを起動させましょう。

 右下にある赤いレバーを手前に倒し

 その下にあるボタンを押し込んでください」

 

「えっ!?、こんな巨大ロボ動かしたらまずくない?」

 

ガソタムを起動させろって、動かしたら

地下室、壊れちゃうよね…

 

「心配無用でございます。

 現在のガソタムは訓練シミュレーションモードです。

 レイ様がどこを触ろうとも一切動きません」

 

「へー、そうなんだ、じゃあとりあえず…」

 

レバーを倒し、ボタンを押し込む、すると…

ブロロン、ビィィィ!

大きい衝撃の後、甲高いタービンが回る音がする。

シートにその振動が伝わってくる。

 

「バロ!う、動いちゃったよ!?、まずいよ!

 家が壊れちゃう!」

 

動かないって言ったくせに!バロの嘘つき!

 

「落ち着いてください、

 ガソタムは一ミリも動いておりません。

 シミュレーションにリアルさを出すために、シートが

 振動しているにすぎません」

 

それ本当なの?

目の前のレバーを押したらガソタムが動き出して

地下室をめちゃくちゃにつぶしちゃうんじゃないの?

 

「やれやれ、レイ様は疑り深いですな、

 では、完全にシミュレーションと認識できるように

 工夫しましょう」

 

バロの言葉は耳に入らず、ガソタムの起動は進んでいく。

コックピットのいろんなところが光りだす。

そのうちに、前面の壁が淡く光り、文字が上から下へ

流れていくように表示されていく。

まあ、英語だから読めないんだけど…

 

文字の流れが止まり、真ん中に

”ALL SYSTEMS ONLINE”の文字。

さすがにこれぐらいは読めるぞエッヘン!

 

とその瞬間、文字を映し出した壁に外の

風景が映し出される。

えっ?

画面を見ると、見覚えのある風景…

ここ、私の通ってる学校じゃん!

 

「バロなんで?なんで学校なの?

 まだ17時過ぎだよ!明るいんだよ!

 ガソタムバレちゃうじゃん!」

 

「…レイ様、少し落ち着くことを覚えませんと

 淑女として不合格ですよ?」

 

うるさいよ!淑女なんて目指してないわ!

 

「そんな事より、どうなってるのよ!」

 

「レイ様、シミュレーションと申し上げました。

 モニターから見える景色は全て仮想の物です。

 いささか、リアルに表示させすぎました」

 

シミュレーション?外の景色は嘘っぱちってこと?

確かにこの時間まだ部活動をしている人もいるはず

なのだが、人っ子一人いない。

 

「じゃあバロ、もし間違って学校を壊したとしても…」

 

「はい、現実の世界ではありませんので

 全く問題はありません

 ご存分に訓練に励んでください」

 

「レイ様、まずはガソタムを歩かせてみましょう。

 前にあるモニタコンソールをご覧ください」

 

壁と、シートに座る私の中間、いや、ちょっと私寄りか…

小さなモニターがある。

そのモニターには様々な図形が表示されていた。

特にモニターの真ん中から左側、丸い円の中に

三角マークが表示されているのが妙に目につく

 

「丸い円の中の△マーク、見えますか?

 △がガソタムを表しています。

 また、敵機が向かってくるときは▼のマークが

 表示されます」

 

バロがモニターの説明をしていく。

丸の円の外側に▼が現れたと思ったら

どんどん△に近づいてくる。

▼が近づくにつれ、ガソタムのすぐ近くに来たその時

けたたましい警告音が発せられる。

 

「と、このように敵機が接近すると警告音が

 なる仕様で御座います」

 

…敵機って言ってるけど、どこにいるのよ、その敵は?

なんて、心の中で突っ込む私。

現実世界でガソタムのような巨大ロボットなんて

いるわけないのに無駄なシステム…

これが役立つことがこれからあるのか?

いや、ガソタムを隠し通す為、

起動しないと決めたのだからいらぬ心配か…

 

そんなことを思っていても、バロの説明は続いて行く。


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