表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】ウソつき賢者の領地再建  作者: 秋月心文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/62

勇者ウルスの腕がもげた

「巡礼者は、すぐ帰ってくる」

 という「ウソ」をついた。

 澄んだ音が脳内に響いた。

 成功だ。


 推しが強すぎて、うちの領から出た巡礼者がクフィール王国から帰って来なくなった件は解決かな。


 けれど、思わぬ事件が起きた。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


「巡礼者の帰還が相次ぎ、領内人口が戻って来ています」

 そうだろう、そうだろう。


「しかし、新たな問題が……」

 今度は何?


「推しから離れたことで、仕事が手に付かないご婦人が増えているそうです」

 なるほど。そうきたか。


「こればかりは、慣れてもらうしかないな」

 でも、これで一件落着だよな。


「あと、とんでもない事件が起きました」

 嫌な話でないといいのだが……


「勇者ウルスの腕がもげたのです」

「は?」

 どゆこと?


「うちの領出身ということもあり、領内では大騒ぎです」

 という報告を代官から聞いた。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


 代官が帰ったあと、ひとり考えていた。

 教会巡礼者がクフィール王国のラシド教団・大教会へ行くようになってから、ウルスの手足が生えた。

 帰ってこなかったはずの教会巡礼者が帰ってきたら、ウルスの腕がもげた。

 これって、巡礼者がウルスの腕の材料にされてたってことだよね。


 ゾクッとした。


「それが、連中の手口ですわぁ~」

 ローラがぬっと現れた。


「巡礼者の何がウルスの手になってたの?」

「巡礼者の魂ですわぁ~」

 え?

 もしかして、巡礼者さんたち、死んじゃってたの?


「たぶん、死んだから帰れなかったんでしょうねぇ。

 それを、旦那様が《フェイク》で無理やり戻したのですわぁ~」

「あいつら、うちの領民を……」

 でも、領民は戻って来てるし、

 ウルスの腕が戻るまでは、大きな動きもできないだろう。


「腕はすぐ再生されると思いますわぁ~」

「そうなの?」

 安心できないの?


「ゴキブリとラシド教団の信者は、1匹みたら100匹いると思えって言うじゃないですかぁ~」

「そのたとえ酷くない?」

「全然酷くないですわぁ~」

 ローラは魔王軍幹部だから、そういう考えなのかもな。


「なんにしても、腕が戻るのは時間の問題ってことか」

「そうですわぁ~」


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


「よぉ、ファリス」

 ドドソソ・ララソが、大量のネコを引き連れてやってきた。

 胸に下げたマタタビの飾りが原因とはいえ、モテモテだな。


「今度は、どんな問題だ」

「酷いな! お前のためを思って話つけたのに」

「誰に?」

「ラシド教団の大神官に」

 やばいヤツら(教団)の親玉じゃん。

「え? えぇぇ?」


「明日、ここに来てくれることになったから」

「明日って……もっと早くに言ってくれよ」

「サプライズってやつだって」

 そんなサプライズいらねぇ。


「わしの親戚なんじゃ。感謝しろよ」

 文句しか浮かばない。

 嫌な気しかしない。


 はぁ……

 明日か。

 やばいヤツら(教団)の親玉が来るのは。

 ホント……最悪だ。

--------------------------------------------

 次回『大神官がやってきた』

--------------------------------------------

※※ 次回 7/14 21:00 公開 ※※

--------------------------------------------

 お読みいただき、ありがとうございます!


 少しでも楽しんでいただけましたら、

 ★や【ブックマーク】で応援していただけると、

 今後の創作活動の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ