覚悟してね
「身代金かぁ……無いんだよな」
「ですねぇ」
「もう、強襲するしかないか?」
「執事さんがエリナに防御魔法をかけて……
俺が強襲するパターンかな……」
「まずは、居場所を探るよ」
サーチの魔法を領都全体に張ります。
その中でエリナの情報に近いものは……。
「あぁ、これかな……」
「見つけられましたか?」
「うん!?」
「どうされました?」
自由に動いてるなと思って……
「え?」
縛られてはいないようだ。
どゆこと?
とりあえず、そこに向かうしかなさそうだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「お前ら……誰を連れてきた……」
盗賊団の団長の顔から血の気が引いた。
「領主館から連れて来ましたよ」
「名前は聞いたのか!?」
団長は慌てて少女の縄をほどき始めた。
「え? 何してんです、お頭ぁ!」
盗賊たちは戸惑う。
「失礼いたしました」
団長は少女に詫びた。
「?」
少女は首を傾げた。
「なんてこった……」
団長は、頭を抱え込んだ。
「結局、なんで連れてきたの?」
少女はたずねる。
「こちらの確認不足でございます」
団長は考えた。
逃げるか。
投降するか?
ロドス領には、領主直轄の衛兵はいないらしい。
「ふぅん。で、どうするの?」
「あなた様にお仕えいたします」
「いいけど、何人くらいいるの?」
「120人ほどです」
「じゃ、大丈夫。でも……」
「でも?」
「覚悟してね……」
「ファリス、怒ってると思うから……」
「ファリス、とっても強いから……」
「ファリスに怪我をさせたら、許さないから」
「は、はい……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そこは市場にある店だった。
隣国クフィール王国の直営店だな。
「ちょっと邪魔するよ」
ズケズケと従業員区画に入っていく。
「お客さま、困ります」
「ちょっと大人しくしてて……」
魔法で眠ってもらいました。
「ここか……」
地下に降りる階段を見つけました。
降りると、エリナが1人立っていて、
他の連中が土下座してました。
「すいませんでしたぁ~」
「え?」
「この人たち、ファリスに仕えたいんだって」
「え?」
「120人ほど……」
「諜報でも暗殺でも、なんでもするって……」
エリナさん、なんか怖い単語出しませんでした?
「はぁ……」
「なんでもいいよ。エリナが無事なら……」
「雇うって言っても、お金ないよ」
「いいよ、出すから……」
「じゃ、エリナさん直轄ってことで……」
「いいの?」
「いいよ。俺には雇う金もないし……」
こうして、誘拐事件は、訳わからないうちに解決した。
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・・ 次回 毎日 20:00 公開 ・・
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