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変わる存在 変わらぬ心

「え、と、その、ご、ごめんなさい!」


勢いよく頭を下げて、そのままダッシュでダビの前を離れる。


意味が分からない、ダビが私のことを好き?

いや、意味は分かるんだけど、分かるんだけど……。


無我夢中で走っていると、思いっきり人とぶつかってしまう。

「ぎゃっ!」

「す、すみません!」


スルリと落ちる青いリボン。

ぶつかった相手は、リタ様だった。


「リ、リタ様!本当にすみません、お怪我はありませんか?」

「アラベラ様……大丈夫です、何処も痛くないです。」

「あの、リボンが落ちて……。」

「要らないです。」

「リタ様、その、さっきのは……。」


「ごめんなさい、今の私、とても心が狭いんです。どうか話しかけないで下さい。」


そう言うとリタ様は、私が手に持っていたリボンを受け取らずに、私に背を向けて歩いて行った。

……借り物競争での光景はしっかりリタ様に見られていたんだわ。

誤解です!って言いたいけど、あの光景は誤解じゃないし、その後に告白をされてしまったのも確か。


ここで泣いてはリタ様が悪者のようだ。

溢れそうになった涙をこらえて、私は上を向いた。



「ベラ!」

「二人三脚一位取ってきたよ。」

「兄様たち……。」


後ろから声をかけられて、振り向くと肩を組んでいる兄様たちの姿が。

足の紐も、まだついたままだった。


「ああ、私、兄様たちの二人三脚見れなかっ……。」


涙がポロポロと零れてくる。


「わ、私、兄様たち応援したかったのに……。」

「大丈夫大丈夫。」

「また来年見せてあげるよ。」


「み、見たかったのにぃ……。」


アーミル兄様に頭を撫でられながら、アーロン兄様には背中をさすってもらっていた。


「今日一日疲れたね。」

「あとで兄様たちとお茶でもしようね。」

「はい……。」


本当は色々と見ていたんだろうけど、何も言ってこない兄様たちの優しさが染みて、

余計に涙が止まらなかった。

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