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仮初の騎士 side:R

リタ視点です。

ブルーノ様がアラベラ様を好きなのは多分、生徒会役員は全員気付いていると思う。

本人を除いてね。


だから、お茶会に誘われた時も、私へのお詫びといいながらも私の存在はおまけだろうなあって思ってた。

おまけでもなんでも、緊張するものは緊張するんだけどね。

まあ、あの時は気が動転して私がアラベラ様を引き込んでしまっていたけど……。


お茶会も、私が具合悪くしてしまって申し訳ないと思ってた。

緊張してこんなになるなんて情けなかった。


その後、やけに私とダビ様を帰らせたがるセバスさん。

その時は、やっぱり王太子殿下の友人に何かあったら困るからこんなに過保護なんだと思ってた。


でも、その後の馬車の中でのアラベラ様の様子。

そして、コルソン家に居たウィリアム様の、ブルーノ様への態度。


何か、ブルーノ様に言われたんだと思う。



……そして、突如現れた私にそっくりな子。

明るくて可愛くて、正直私とは真逆だと思うんだけど……。


そんな愛の魔法が使える子がなんで、ウィリアム様の元に?

アラベラ様は愛の魔法が使える子だと、言わなかった。

言葉を濁していたのは、秘密にしなければ本来いけなかったことだったんじゃないの。


そもそも、愛の魔法が使える人ってとても貴重で、私は今まで見たことがなかった。

居たとしても国家機密なんじゃないか、なんて言われてるのよね。


そんな存在を、国が知らないわけがない。


王太子殿下を、しかも生徒会役員の仲間でもある人を疑うのはよくないと思った。

でも、何か絡んでるんじゃないか、って。


そして極めつけはさっきの、裏庭。

ウィリアム様とミライ様の噂は吃驚するほど素早く広まった。

私が生徒会役員になった噂なんて目じゃない速さで。


ブルーノ様が知らないわけがない。

なのに、さも何も事情を知らなさそうな顔で、あんな風に言うもの?

デリカシーなさすぎない?



全部私の妄想だったらいい。

でも、妄想じゃなければ……。


目の前で泣き腫らした眼をしながら、パフェをつついているこの人を、

これ以上苦しめたくない。


心が弱っている隙を付け込もうとしているのであれば……私は阻止をしたい。

守るなんて大それたことは言えないけど、本来守るべきウィリアム様が傍にいないのなら仕方ない。

私は、二人に幸せになってほしいのだから。


……頭の中ではこんな風に決意できるんだけどね。

いざ目の前にしたら、どもって何も出来ない気もするのよね、情けない。

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