夏季休暇中の生徒会室にて
今日は生徒会役員一年生でのお茶会の日。
「生徒会室に集合」という連絡がきていたので、私とリタ様、そしてダビは生徒会室で涼を取っていた。
制服ではないリタ様を見るのは新鮮だった。
控えめにリボンがついているワンピースに、普段はおろしている水色の髪をまとめてお団子にしている。
こうしてみるとジゼルに似てるかも……。
リタ様は、華やかで可愛らしい顔立ちをしているんだなぁと、しみじみと思う。
ただ、今の彼女はかなり挙動不審で、椅子に座ったかと思えば立ち上がり、立ち上がってウロウロしはじめたかと思えば頭を抱えしゃがむ……その振る舞いで台無しになっている部分があるけど……。
「リタ様、落ち着いて下さい。まだお茶会が始まってもいないんですよ?」
「わわわ分かってますけど……胃から朝食べたの全部出そうです……。アラベラ様は落ち着いていらして、流石です……。」
「それはリタ様のお陰ですわ……。」
「?」
近くに自分以上に緊張している人をみると、冷静になれるものだ。
そういう意味ではリタ様にとても感謝している。
ダビも同じことを思っているのか、うんうん、と頷いていた。
コンコン、と扉が叩かれる音がなった瞬間、リタ様は「ひゃあ!」と大きな声をあげて立ち上がった。
ノックよりも、そのリタ様の反応に驚いた。
「ど、どうぞ!」
「失礼します、生徒会役員のダビ様、アラベラ様、リタ様でいらっしゃいますか?」
「は、はい。」
「お待たせ致しました、本日のお茶会のお迎えに上がりました。馬車を外にご用意させていただいております。」
「え、ええ、ありがとうございます……。」
物腰がとても柔らかな男性に促され、私たちは生徒会室を後にして、馬車へと向かった。
リタ様は馬車に向かう間、左の手と足を同時に、右の手と足を同時に出して歩いていた。
大丈夫かなぁ、リタ様……。




