夏の予定
この世界には四季があり、学園にはそれぞれの季節で休暇がある。
四季を楽しむのも勉強の一つだとか。
季節はすっかり夏。
テストも終わり、もう少しでこの学園は夏季休暇が始まる。
夏季休暇が終わると競技祭、前世でいうところの体育祭があるらしい。
競技祭は所属クラスごとに競うものと、委員会ごとで競うものの二つがある。
その委員会には生徒会本部役員会も含まれる。私たちのことだ。
運動、そんなに得意じゃないのよね。
足引っ張りたくないし、夏休み中に何かやったりするべき……?と生徒会室にいた兄様たちに相談したところ、
「夏季休暇はしっかり遊んだほうがいいぞ。」
「そうそう、秋季休暇はほぼ休めないからね!」
「秋季休暇終わってすぐが」
「「学園祭だからね!」」
と返された。
そういえば、兄様たちは去年秋には帰ってこなかったわね……。
生徒会役員には四季の中でも秋を楽しむ余裕はないらしい。
「今年は妹もいるのだから、夏合宿なんかをしても楽しいのではないだろうか。」
「それは確かに。何処かに出かけて妹と楽しい思い出を作る!」
「「最高の夏休みだな!!」」
「あの、それ、毎年家族でやっていることでは……?」
私たち兄妹のコントをリタ様がクスクスと笑って眺めていた。
「本当に仲の良いご兄妹ですね。」
「兄様たちが勝手に騒いでいるだけな気もしますけど……。」
「でも夏休み、アラベラ様とも会えなくなるんですね。」
寂しくなります、とリタ様。
そういえば、リタ様は夏季休暇、家に帰らないことにしたらしい。
学園的にはそれは問題がないけれども……。
「……よければ、我が家にいつでも遊びに来てください。」
「そうそう!」
「なんなら夏季休暇中ずっと居てもいいんじゃない?」
「兄様、頭良い!」
「えっ、いや、そんな、それは流石に……!でも、お言葉に甘えて遊びに行ってもいいですか?」
「勿論!」
パアアと花が咲いたような笑顔になるリタ様は本当に可愛い。前も可愛かったけど、今はもっと可愛い。
「リタ様がいらっしゃる日に、ダビも呼んでおくわね。」
「っ!アラベラ様?!」
私が耳元でこっそり囁くと、リタ様は耳を真っ赤に染めた。
「そういうの、いいですからね?!」と怒られたのと、同時にダビが生徒会室に入ってきたのでこの話は終わりにした。
夏休みに友達に会う約束出来るって、なんか、いいわね……!




