仲間ということ
「アラベラ様、ダビ様、大変ご迷惑と心配をおかけしました……!!」
場所を変えて、濡れた全身をタオルで拭きながら話をする。
ここ最近ずぶ濡れのリタ様が現れて「着替えてくるので遅れます。」と報告しにきてくれるので、そこでタオルを渡していたのだけど、
これ、なんの意味もなかったわね……。むしろ気を遣わせていたかもしれない……。
「いいえ、私がむしろ入って大事にさせてしまったかもしれないわ。」
「そんなこと……!私が、私が近くにいるせいでアラベラ様まで嫌な思いをさせてしまって……。」
ボロボロと大粒の涙を溢すリタ様。
「こんな風になるなら、私、生徒会役員やめたほうが……。」
「いや、お前じゃなくてこいつが悪い。こいつが無理矢理リタ嬢を生徒会に引き入れたから、やっかまれたんだ。大体こいつが悪い。」
「なっ……。」
「俺言ったよな?よかれと思ったことが、本人を傷つけることもあるって。」
「うん……。」
そうだった。最初に釘を刺されたことだった。
なのに、なのに私は……。
「アラベラ様は何も悪くありませんっっ!!アラベラ様を悪くいうのはやめて下さい……!!」
そんな考えを遮るように、リタ様が大声を出す。
涙はボロボロ溢れたままだ。
「それなら、お前も変なことに気を回すな。人を頼れ。」
「でもこれは私個人の……。」
「アラベラがいじめられていたら、助けないのか?」
「そんなわけありません!」
「それと同じだ。仲間なら助けてやりたい。アラベラだって、他の生徒会役員だって……俺だって同じ気持ちだ。」
頭をポリポリとかきながらダビはそっぽを向いた。
「だから、簡単に役員をやめるとか、自分のせいとか言うな。少し前よりお前はかなりマシになっているんだから、自信を持てよ。」
「は、はい!かなりマシになっているんですね!嬉しいです!」
そのチグハグな会話に私は少し笑ってしまって、ダビにはジト……と見られたので「さあさ、着替えましょう!」とリタ様の背中を押して移動を促した。
あ、そういえば、ダビも授業時間外に魔法使っていたけど……。
記録魔法。前世で言うと……録音機、みたいなものだ。
で、でも、やむを得ない状況でしたし!ね!
もしダビが怒られたら、私もしっかり怒られよう。
そう決意を固めた私だった。




